寒い時期になると何だか食べたくなるおでん。身体も心もほっこり温かくなる冬の定番メニューですよね。おでんは地域によっても具や味付けが違ったり、エリアごとに色々な特徴があります。びっくりするような変わり種もありますよ。今回は全国のおすすめのおでんの具を地域別に一挙紹介します!
1.東日本と西日本のおでんの違い
東日本と西日本ではおでんの見た目、味、作り方も全然違うことを知っていましたか?濃い味が主流の東日本、薄味が主流の西日本でそれぞれの好みがおでんにも反映されています。
東日本
- 出汁の色や味は濃い目に作る
- 昆布とかつお節で出汁を取り、濃口醤油・みりん・砂糖などで煮込んで
しっかりとした甘辛い味付けにする - はんぺんや、ちくわぶなどの練り物が多い
西日本
- 昆布をメインにしっかりと出汁を取る
- 透明に近いほどの薄い色で、東日本と比べてかなり薄い
- 薄口醤油で味をつけ、調味料は味を整える程度に使うのみ
- 牛すじ肉やタコ足などさまざまな具材を入れる
2.おでんの定番!人気の具材
おでんはご当地ならではの具材もたくさんありますが、全国的に食べられている定番の具も色々ありますよね。子どもから大人までみんなが大好きなおでんの人気の具材はこちらです!
- 大根
- たまご
- もち巾着
- こんにゃく
- はんぺん
- がんもどき
- がんもどき
- 牛すじ
- しらたき(糸こんにゃく) など
年代によっての違いはあるかもしれませんが、大根やたまごは不動の人気だと思います。他にも、ごぼう巻き、厚揚げ、さつまあげを入れる方も多いでしょう。
3.エリア別★ご当地おでん
北海道・東北のおでん
- 出汁
昆布などの魚介ベースでシンプルであっさりした薄味。出汁を取らずに水だけで作り、具材から出る出汁だけで味わうおでんもあるそうです。 - 変り種具材
- 大角天(すり身揚げ)
- ホタテやツブ貝などの貝類
- フキやワラビなどの山菜
- ホッケのつみれ
- タラの白子 など
- 特徴
みそだれをつけて食べる。青森ではみそだれに生姜を入れる地域もあります。
具材そのものの味わいを生かして海の幸と山の幸を一度に楽しめるおでんです。
関東のおでん
- 出汁
カツオの出汁を強めに取って、濃口醤油やみりんで煮込んだ濃い目の味付け。 - 変り種具材
- ちくわぶ(小麦粉と塩と水を練って茹でたもの)
- スジ(魚の白身と軟骨を練った練り物)
- 結び昆布
- つみれ など
- 特徴
練り物がメインで、醤油とかつお節を効かせている昔ながらのおでんです。
静岡おでん
- 出汁
濃口醤油を使い、昆布や牛すじなどを使って煮込んだコク深い真っ黒な出汁。見た目ほど味は濃くなく、少し甘めの味付けです。 - 変り種具材
- 黒はんぺん(イワシの練り物)
- カツオの心臓
- じゃがいも
- なると
- 豚もつ など
- 特徴
静岡おでんは全ての具材が一つ一つ竹串に刺さっています。出汁はあまりお皿には取らず、だし粉と青のり、地域によって甘いみそだれをかけて食べます。静岡ではおでんは冬の食べ物という概念は無く一年中当たり前のように食べられていて、静岡市内には「おでん横丁」という飲食店街もあるほどおでんが馴染み深い地域です。
名古屋おでん
- 出汁
かつおだしに八丁味噌ベースの味噌だれ。 - 変り種具材
- 焼き豆腐
- 角麩
- 豚バラ肉
- 里芋 など
- 特徴
甘めの味付けでまったりとした味噌を楽しめるおでんです。酒の肴のもご飯のおかずにもピッタリ。煮汁は味噌カツのタレとして活用されることもあるそうです。
金沢おでん
- 出汁
昆布を効かせた魚介ベース。色が淡くあっさりした味。 - 変り種具材
- カニ面(ズワイガニの甲羅にカニのほぐし身や内子をぎっしり詰めたもの)
- バイ貝
- 赤巻
- 車麩
- 加賀野菜 など
- 特徴
京風のような出汁が効いた甘口の優しい味わい。地元の名産の醤油や具材をふんだんに使っているおでんです。
関西のおでん
- 出汁
昆布とかつお節ベースに薄口醤油を使った透き通った出汁。 - 変り種具材
- タコ足
- 平天
- ひろうす(がんもどき)
- 湯葉などの豆腐類
- 海老芋 など
- 特徴
淡い色合いで、牛すじや鶏肉でコクを出した少し甘めの味付けです。
姫路おでん
- 姫路は関東炊きと呼ばれる甘くて濃い味付けのおでんと、関西風の薄味のおでんの2種類があります。
出汁はどちらでも関係なく、生姜しょうゆだれをかけたりつけたりして食べるおでん=「姫路おでん」だそうです。
- 変り種具材
- レンコン棒
- ハモ
- イカ
- タコ
- レンコンシューマイ など
松江おでん
- 出汁
干しあごと鶏の手羽元でとった薄色の出汁。 - 変り種具材
- 春菊やセリなどの葉物
- バイ貝
- つぶ貝
- 手羽元
- あごちくわ など
- 特徴
名産の具材を使った海の幸豊かなおでん。松江市では過去におでんサミットが開催されたほどおでんが盛んな地域のようです。
四国のおでん
- 出汁
高知名産のかつお節と鶏の手羽元で取った素朴でコクのある出汁。薄口醤油と濃口醤油の両方を使って味付けをするところもあるそうです。 - 変り種具材
- じゃこ天
- 白天
- 里芋
- 紅かまぼこ など
- 特徴
麦味噌・和がらし・酢・砂糖などで作られた甘辛いからしみそをつけて食べます。
九州のおでん
- 出汁
九州の中でも、あご(飛び魚)の出汁と練り物から出る甘みのある出汁や合わせ出汁に牛すじでコクを出したもの、豚肉と麦味噌で汁を作るものなどさまざまな違いがあります。 - 変り種具材
- 餃子巻(餃子を魚のすり身で巻いて揚げたもの)
- 竜眼(卵が丸々一個入った練り物)
- キャベツ入り餅巾着
- ロールキャベツ
- スペアリブ
- 大豆もやし など
- 特徴
九州は全体的に甘めでコクのある味わいのおでん。鶏ガラベースや豚ベースなどその地域の名産品を生かした汁や具材が多いです。
沖縄のおでん
- 出汁
かつお節ベースに豚の旨味をプラスしたコラーゲンたっぷりで少しとろみのついた出汁。 - 変り種具材
- 豚足
- 島こんにゃく
- 青菜、小松菜などの葉物
- ウインナー
- スパム など
- 特徴
出汁も具材も、とにかく豚が主役の食べ応えのあるおでん。葉物をたくさん入れるので野菜もバランスよく取れます。暑い沖縄におでんのイメージはあまり無いように思いますが、沖縄でもおでんはよく作られるそうですよ。
4.おすすめの変り種具材
- トマト
色も鮮やかでお鍋の中で存在感を放つトマトはおでんに入れるととても美味しい野菜の一つ。皮を湯剥きしておけば出汁の中で温める程度でOK。
とろとろになるまで煮込んで食べるのもまた違った美味しさがあり、おすすめです。ミニトマトを串に刺してトマト串にすると見た目も可愛く食べやすいですよ♥
- 厚焼き玉子
おでんの出汁をたっぷり染み込んで、ゆで卵とは全然違う美味しさが楽しめます。わざわざ厚焼き玉子を作るのが面倒な場合は市販の出し巻き卵を好みの大きさにカットして入れれば簡単です。崩れやすいので注意しながら10~15分ほど煮込めばOK。
- シュウマイ
冷凍や冷蔵で販売されている市販のものを入れるだけなのでとても手軽!蒸したシュウマイとは違った美味しさです。おでんの出汁がジュワッと出てきてまるで小籠包のよう♥煮込みすぎると皮が溶けてしまうので気を付けて下さいね。
- チーズ巾着
油揚げにチーズを入れて、爪楊枝やパスタを使って閉じるだけで完成。チーズ巾着はおでんの和風の出汁によく合います。クセの少ないカマンベールチーズなどを使うのがおすすめです♪
- アボカド
おでんにアボカドを入れるというアイデアはテレビでも紹介された変り種の一つ。皮ごと煮込めば崩れにくくおすすめですが、皮が気になる方は剥いてからでもOK。
出汁とよく合い、豆腐のような味わいになります。みんなでわいわいお鍋を囲む時にチャレンジしてみると盛り上がりそうですね!
- たこ焼き
たこ焼きをおでんに入れると明石焼きのような感じになり、ふわふわとろとろで、とても美味しいです。大阪の飲食店ではおでんにたこ焼きを入れてアレンジしているお店もあるそうですよ。
定番のものはもちろんおいしいですが、おでんに入れたら意外とおいしい変り種もいろいろあります。今までおでんに入れたことのないものに挑戦したり、日本のご当地おでんを作ってみて新しい美味しさを発見するのも楽しいですね★
最終更新日 2021年3月18日
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