じゃがいもの栄養と豆知識。栄養を逃さない効果的な食べ方は?

じゃがいもはアレンジが効くのでいろいろな料理に使いやすく、大人から子どもまで馴染みのある野菜の一つ。じゃがいもを使ったスナック菓子も美味しくてついつい食べすぎてしまいがちですが、食べすぎると健康に悪いと耳にしたことがある方もいるのでは?今回は、じゃがいもの栄養と豆知識を紹介します。野菜は調理の仕方によっても栄養価が変わってきますが、栄養を逃さない効果的な食べ方も紹介します。

1.旬の時期

じゃがいもは生産地は品種によって収穫する時期が異なることと、収穫してから貯蔵する期間が長いため一年を通して美味しく楽しめる野菜です。その中でも秋が主に旬となっており、北海道産は9月、その他の地域ではだいたい11〜3月あたりに収穫して貯蔵され、春先に出回るものが特に甘みが増していて美味しいと言われています。

通常のじゃがいも(熟成じゃがいも)は葉や茎が枯れてから収穫し、低温で時間をかけて熟成貯蔵することでデンプンが糖に変化し、甘みや旨味が増して美味しくなります。それに対して、葉や花がまだ元気なタイミングで収穫し、熟成貯蔵せずに出荷される採れたてのじゃがいもは「新じゃがいも」と呼ばれ、小ぶりで皮が薄くみずみずしくて美味しいのが特徴です。新じゃがいもはビタミンCが特に豊富なので皮ごと煮物や揚げ物にするのがおすすめ。1〜6月頃までスーパーなどに出回っています。

2.栄養と効能

じゃがいもにはたくさんの栄養素が含まれています。中でもビタミンCはりんごの6倍ほど。ビタミンCは水溶性の栄養素ですが、デンプンが熱から守ってくれるため失われにくく効率良く摂取することが出来ます。

【栄養】
・炭水化物
・カリウム
・食物繊維
・ビタミンC
・鉄分
・マグネシウム
・カルシウム
・ナイアシン
・ビタミンB1
・ミネラル
・葉酸
・クロロゲン酸 など

【効能】
・抗酸化作用
・ガンの予防
・高血圧の予防
・風邪の予防
・動脈硬化の予防
・疲労回復
・肌荒れの改善
・不要なナトリウム(塩分)を体内から排出する
・むくみの改善
・筋肉の痙攣を防ぐ
・胃潰瘍、十二指腸、下痢などの改善
・身体を正常な状態に保つ
・アレルギー体質(喘息や皮膚炎など)の改善
・抗ストレス作用
・コラーゲンの生成を促す
・鉄やカルシウムの吸収を高める など

3.種類

じゃがいもは品種改良が盛んに行われており、新しい品種がどんどん栽培されています。地方限定の品種などを含め、今日本で栽培されているだけでも約150種類ほどあると言われているほど。大きく分類するとじゃがバターやマッシュポテト、コロッケなどに適している粉質でホクホク系の食感のもの、カレーやシチュー、肉じゃがなどに適している粘質系で煮崩れしにくいもの、どんな料理にも使いやすい万能品種の3つに分けられます。

【男爵】

じゃがいもの代表とも言えるポピュラーな品種。丸くてゴツゴツした形が特徴で果肉は白っぽく、加熱するとホクホクとした食感が楽しめます。

【キタアカリ】

形は男爵と似ていますが、芽の部分が少し赤くなっています。果肉は黄色がかっていて、甘みがあり舌触りは滑らかです。サラダやスープなどにおすすめ。男爵の1.5倍ものビタミンCを含んでいます。

【さやあかね】

皮が淡いピンク色で丸い形が特徴のホクホク系品種。芽が浅くて皮が剥きやすく、煮物などに最適。熟成期には糖化のスピードが早く、はちみつのような香りと砂糖のように甘くなります。

【メークイーン】

スーパーなどでよく見かける流通量の多い品種。表面の凹凸や芽が少なく、果肉がきめ細かく舌触りが滑らかな粘質系品種。カレーやシチューによく合うのでおすすめです。

【インカのめざめ】

鮮やかな黄色い果肉で、糖度が6〜8度あり栗やかぼちゃに近い甘みが特徴の粘質系品種。サイズは小さめです。煮崩れが少なく油に強いので、揚げ物やお菓子作りなどに適しています。長期保存に向いていないため生産量が少なく、希少品種とされています。

【シャドークイーン】

アントシアニンを含んでいて紫色の皮や果肉が特徴的。加熱しても色落ちしませんが、煮崩れしやすいため揚げ物などにするのがおすすめ。

【ノーザンルビー】

皮は赤紫色で果肉がはっきりとしたピンク色が特徴のさつまいものような見た目の粘質系品種。加熱しても色が落ちず料理に彩りを与えてくれます。煮崩れしにくいのでサラダやフライドポテトなどにおすすめ。見た目にも楽しめます。

【ピルカ】

長いたまご型で表面はつるんとしている粘質系品種。果肉は淡い黄色です。煮崩れせず、加熱した後も変色が少ないのでポトフやおでんなどの煮物やサラダ、炒め物などもおすすめ。

【シンシア】

フランスが原産の品種でたまご型の万能品種。芽が浅いので取りやすく、皮が剥きやすいのが特徴。香りや味わいが豊かでバターや生クリームなどの乳製品とよく合います。

【マチルダ】

スウェーデンが原産で小さめの楕円型が特徴の万能品種。味が良いので加工用としても人気の品種です。煮物やポテトサラダなどに向いていますが、糖分が多いため揚げ物にすると黒く変色しやすいので注意が必要です。

【さやか】

見た目は男爵に似ていますが、表面の凸凹が少なく果肉が白いのが特徴。皮を剥いてからも変色しにくいだけでなく、さっぱりとした味わいでいろいろな食材や調味料と馴染みが良いため扱いやすい万能品種です。

【十勝こがね】

芽の数が一般的なじゃがいもよりも少なく、シワになりづらいので貯蔵性が高いのが特徴のホクホク系品種。あっさりとしていますが甘みと旨味のバランスが取れている味わい。全体的に大きめのものが多く、形の揃いも良いので食べ応えがあり満足感が得られるじゃがいもです。

4.食べ頃と見分け方

選ぶポイント

・表面にクレーターのような模様があるもの(完熟していて味が濃く、栄養が詰まっています)
・形がふっくらとしていて、ずっしりと重みがあるもの
・傷やシワがないもの
・しっかりと固さがあり、ブヨブヨしていないもの
・大きすぎず、中玉くらいのサイズのもの(大きすぎるものは中がスカスカになっていたり、水っぽい可能性あり)

避けた方が良いもの

・芽が出ているもの
・皮の色が緑がかっているもの
・持ったときに軽いもの(中に“す”が入っている可能性あり)

5.保存方法

じゃがいもは常温保存が一般的ですが、含有水分量が多く発芽しやすいため一定の低温で保管すると発芽防止になり鮮度がキープできるのでおすすめです。買ってきたときのビニール袋から取り出してザルやカゴに移すか新聞紙で包みます。高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所か冷蔵庫の野菜室に保管しましょう。光に当ててしまうと有毒物質のソラニンやチャコニンが増えてしまう原因になるため注意が必要です。リンゴと一緒に保管すると、リンゴから発生するエチレンガスの効果で発芽を抑えることが出来ますよ。

じゃがいもは冷凍保存も可能ですが、生のまま冷凍すると水分が抜けてスカスカの状態になってしまうため、茹でてからマッシュ状にしてジップ付き保存袋に入れるのがおすすめ。平らにしてから金属製のバッドなどに乗せましょう。軽く節目をつけておくとパキッと小分けできるので使いやすくなりますよ。

6.じゃがいもの下ごしらえと切り方

じゃがいもはタワシなどを使ってしっかりと水洗いして泥や土を落とし、くぼみの部分は特にしっかり洗ってから包丁かピーラーで皮を剥きます。「じゃがいもの芽には毒がある」ということを耳にしたことがある方が多いと思いますが、芽の部分には有害物質が含まれているので包丁の根本などを使ってきちんとえぐり取ってくださいね。

料理によって切り方が違ってきますが、じゃがいもを切った後は10分を目安に水にさらしておくと酸化による変色を防いだり、余分なでんぷん質を落とすことで調理時のベタつきを抑えることが出来ますよ。千切りポテトなどにする場合には水にさらすだけでシャキシャキ感がアップします♡

主な切り方

【くし切り】

皮を剥いたじゃがいもを半分に切り、切り口を下にしてから縦に包丁を入れて4等分に切る。フライドポテトなどにおすすめ。

【乱切り】

皮を剥いたじゃがいもを縦に4等分にしてからそれぞれを横にして、回しながら斜めに包丁を入れて切る。肉じゃがやカレーなどにおすすめ。

【千切り】

皮を剥いたじゃがいもを1〜3ミリくらいの輪切りにし、少しずらして重ねてから端からまた1〜3ミリくらいの幅に切り進める。ガレットやサラダなどにおすすめ。

【いちょう切り】

皮を剥いたじゃがいもを縦に4等分に切り、横向きにおいてから好きな厚さに切っていく。汁物や炒め煮などにおすすめ。

【半月切り】

皮を剥いたじゃがいもを半分に切ってから切り口を下にして置き、端から料理に合ったお好みの幅に切る。スープや炒め物などにおすすめ。

【さいの目切り(サイコロ切り)】

皮を剥いたじゃがいもを1センチくらいの幅の輪切りにしてから、同じくらいの幅で棒状になるように切る。棒状になったじゃがいもを端から1センチ幅で切っていく。味噌汁やグラタンなどにおすすめ。

拍子木切り】

皮を剥いたじゃがいもを1センチくらいの幅の輪切りにしてから、同じくらいの幅で棒状になるように切る。揚げ物などにおすすめ。

7.加熱方法

じゃがいもは芯まで熱が伝わりにくいため、お湯から茹でると外側が煮えすぎて煮崩れしてしまう原因になります。芯までしっかりと加熱するためにも、水から火にかけてじっくりと茹でるのが鉄則です。沸騰しない80℃くらいのお湯で茹でると甘さが増しますよ。また、じゃがいもはできれば皮付きのまま茹でるのがおすすめ。

水溶性の栄養素を守ってくれるので皮を剥いた場合と比べて4倍ものビタミンやミネラルを逃すことなく、水っぽくならないのでホクホクとした食感になります♡茹でたあとに長時間そのままにしておくと土臭くなってしまうので、なるべく早めに皮を剥いてくださいね!茹でる前にじゃがいもの真ん中にぐるりと一周浅い切り込みを入れておくと皮がツルッと剥けやすくなりますよ。

じゃがいもを丸ごと焼くときは十字に切り込みを入れるか穴を開け、弱火からスタートして徐々に中火になるように加熱し、向きを変えたり転がしながらムラのないように焼くのが美味しくなるコツ。切り込みから余分な水分が抜けるのでホクホク食感が楽しめます♩電子レンジで加熱する場合はしっかりと洗ってから水気を拭き取り、ラップできっちり包みます。中玉くらいのサイズなら1個あたり600Wで3〜5分ほどでOK。途中で裏返したり向きを変えるのがムラなく加熱するコツです!

8.じゃがいもと相性の良い食材

①わかめ

わかめに含まれているアルギン酸(水溶性の食物繊維)にはナトリウムの排出作用が期待でき、じゃがいもと一緒に摂るとカリウムとの相乗効果で高血圧の予防やむくみの改善に効果があります。

②ほうれん草や大豆、キウイなどのカリウムを多く含んでいるもの

じゃがいもに豊富に含まれているカリウムと合わさることで効果が高まり、体内の余分なナトリウムを排出して高血圧の予防やむくみの改善などがさらに期待出来ます。

③レモンやブロッコリーなどビタミンCを多く含んでいるもの

ビタミンCは抗ストレス作用を持つホルモンの分泌に大切な役割を担っていると言われ、ビタミンCをしっかりと摂取することによってストレスを抑えて精神的な負担を減らすことにつながります。じゃがいもにはビタミンCが多く含まれていますが、いちごやレモン、ピーマン、ブロッコリーなどのビタミンCをたくさん含む食材と一緒に食べるとさらに働きを高めることが期待できます。また、ビタミンCにはガンの予防の効果もありますよ!

④白菜、バナナ、はちみつ

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防効果が期待出来ます。

⑤鶏肉、ベーコン、牡蠣、酢

疲労回復やスタミナ増進などの効果が期待出来ます。

⑥かぼちゃやうなぎなどのビタミンEを多く含んでいるもの

じゃがいもに含まれているビタミンCとビタミンEが合わさるとコラーゲンが摂取しやすくなり、肌荒れの改善や美肌効果が期待出来ます。マーガリン、マヨネーズ、明太子など手軽でじゃがいもとの食べ合わせの良いものを選ぶと手軽に摂取出来ますよ。

9.じゃがいもの豆知識

①じゃがいもに含まれている有害物質に注意!

じゃがいもの芽やその周辺部分、光に当たって緑色になっている皮の部分には食中毒を引き起こす原因となるソラニンやチャコニンと呼ばれる毒性の強い成分のポテトグリコアルカロイド(PGA)が含まれています。大量に摂取すると腹痛、めまい、嘔吐、頻脈、胃炎、下痢などの症状が現れ、稀に重症化すると脳浮腫が起こったり、幼い子どもの場合最悪死に至ることも。調理する際はしっかりと取り除くことが大切です。

また、肥料の少ない土で栽培したものや、しっかりと熟成させる前に収穫してしまったものはソラニンが多く含まれていることが多いので、家庭や幼稚園、学校などで栽培したじゃがいもはより注意が必要になります。

②冷蔵庫で保存していたじゃがいもの気をつけたい調理法

冷蔵庫の中で保存していたじゃがいもは常温保存よりもデンプンの糖化が進んでいます。この糖分とじゃがいもに含まれているアミノ酸が化学反応を起こすとアクリルアミドと呼ばれる発がん性の成分を多く生成してしまうため、揚げ物や炒め物などの高温の加熱調理はなるべく避けるのがおすすめ。茹でる、蒸す、煮るという調理法なら高温になりにくいのでアクリルアミドの生成は抑えられますよ。調理法によって発がん成分を生成してしまうなんて驚きですが、身体の健康のためにも覚えておきたいポイントの一つです!

③じゃがいもを食べすぎると身体に及ぼす影響と理由

どんな食材でも過度に食べすぎると身体に良くないのは当然ですが、じゃがいもは特に健康へのリスクが高まると言われています。まず一つ目の理由はGI値が高いことです。GI値とは食後の血糖値の上昇スピードを数値化したものです。GI値が高いものほど食後の血糖値が高くなりますが、じゃがいものGI値は非常に高く白米と同じレベル。

また、じゃがいもは糖質も高く、キャベツの5倍ほどの糖質が含まれていて野菜の中でもトップクラスです。一度にたくさん食べすぎると急激に血糖値が上がり、高血糖や高血圧、糖尿病などの病気を引き起こしやすくなってしまいます。じゃがいもの摂取の適正量は一日につき中玉1個くらい(約100g)が目安です。美味しくてつい食べすぎてしまいがちですが、気をつけながら楽しんでくださいね。

④じゃがいもがさらに美味しくなる下ごしらえのひと手間♩

ポテトサラダを作るときのコツ
一般的にポテトサラダを作るときはじゃがいもを茹でて作りますが、じゃがいもの皮を剥かずに蒸して下ごしらえすると栄養素や旨みが抜けず、茹でるときと比べて水っぽくならないためじゃがいもの味が濃厚になり美味しく作ることが出来ますよ♡

マッシュポテトを作るときのコツ
じゃがいもを茹でたらすぐに裏ごしするのがポイント。冷めてからだとじゃがいもの粘りが出てくるので風味が落ちる原因に。熱いうちに早めに調理するのが美味しく作るポイントです。


じゃがいもは一年を通して安定して手に入る栄養豊富で美味しい野菜です。調理方法や摂取量に注意が必要なこともありますので気をつけるポイントやコツを抑えて、適量を美味しく食卓に取り入れてくださいね!

最終更新日 2022年7月15日

    Hata
    記事を書いた人 :

    わんぱく3兄弟の育児に毎日奮闘中!
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