たんぱく質が豊富な牛乳の豆知識。身長が伸びるって本当?

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給食に必ず出ていて、子どもの頃から馴染み深い牛乳。チーズやヨーグルトなどの加工品もたくさん販売されており、料理やお菓子作りにもよく使われます。
「牛乳を飲むと身長が伸びる」とよく耳にしますが、これって本当なのか気になりますよね。実は牛乳は栄養バランスが非常に良く、良質なたんぱく質が豊富!筋トレにも効果的と言われ、“準完全栄養食品”とも呼ばれているんですよ。今回は牛乳の栄養と豆知識をまとめてみました。

1.牛乳が美味しい時期がある?

牛乳は一年中スーパーやコンビニなどで販売されています。安定して流通しているため、牛乳に旬があるとはなかなか思いませんよね。では、牛乳が美味しい時期とはいつなのでしょうか?牛乳はその名の通り「牛の乳」なので、牛が食べているものに味が影響されるそうです。夏の暑い時期には牛も喉が乾いて水分を多く摂るため、お乳もやや薄くなりサッパリとした味わいになります。反対に冬の寒い時期には牛もあまり水分を摂らなくなり寒さに備えて脂肪を蓄える傾向があるため、お乳が濃厚でコクのある味わいになります。

そのことから、寒暖差があまり無い春と秋の時期の牛乳は全体的な乳脂肪分のバランスが良く、まろやかで甘みがあり美味しいと言われているそうですよ。とはいえ、酪農家や牛乳を取り扱っているメーカーは一年中美味しい牛乳が飲めるように工夫や努力をしてくれているため、販売されている牛乳はいつ飲んでも味に差を感じることはほとんどないのはすごい企業努力ですね!時期によって味が違うと飲み比べるのは難しいかもしれませんが、普段何気なく飲んでいる牛乳も少し意識して飲んでみると美味しさの感じ方が変わるかもしれません。

2.栄養と効能

栄養

・たんぱく質
・カルシウム
・ビタミンB1、B2
・ビタミンC
・脂質
・炭水化物
・カリウム
・リン
・ナトリウム
・マグネシウム
・トリプトファン  など

効能

・高血圧の予防
・動脈硬化の予防
・美肌効果
・整腸作用
・イライラを解消する
・熱中症の予防
・歯や骨を強くする
・骨粗鬆症の予防
・筋肉や内臓などを構成する
・免疫力アップ
・目や皮膚の粘膜を保つ
・睡眠リズムを整える  など

3.種類

牛乳は加工方法によってさまざまな種類に分けられます。種類はパッケージにハッキリと記載することが法律で定められているため、牛乳パックや瓶を見ると一目で分かるようになっています。

生乳

牛から絞ったそのままの状態のもの。水や添加物などは一切加えず、加熱殺菌加工されると「牛乳」になります。加熱殺菌加工される前の生乳には食中毒を引き起こしたり健康に害を及ぼす菌が含まれている可能性があるため、そのまま飲むのはNGと言われています。

成分無調整牛乳

生乳を加熱殺菌加工し、成分は一切調整していないもの。成分無調整牛乳は『無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上』の規格があり、牛乳パックに大きく表示されている3.5や3.8などの数字は、牛乳100g中に含まれている乳脂肪分の率をパーセントで表しています(3.5なら乳脂肪分3.5g、3.8なら乳脂肪分3.8g)。加工して乳脂肪分を調整しているのではなく、その数字を満たす濃さの生乳を使用して作られています。

成分調整牛乳

生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルなど成分の一部を除いて、加熱殺菌加工したもの。『無脂乳固形分は8.0%以上』の規格があります。

低脂肪牛乳

生乳から『乳脂肪分0.5%以上1.5%以下』の規格に収まるように乳脂肪分の一部を除いて、加熱殺菌加工したもの。含まれているたんぱく質やカルシウムの量は牛乳と同等です。

無脂肪牛乳

生乳から『乳脂肪分0.5%未満』の規格に収まるように乳脂肪分のほとんどを除いて、加熱殺菌加工したもの。含まれているたんぱく質やカルシウムの量は牛乳と同等です。

加工乳

原料に生乳・牛乳・バターなどの乳製品などを使用し、脂乳固形分や乳脂肪分を調整したもの。無脂乳固形分は8%で、「低脂肪乳」「濃厚ミルク」などの商品名で販売されているものが多いです。

乳飲料

原料に生乳・牛乳・乳製品などを使用し、栄養分の強化や嗜好性向上のためにカルシウム、ビタミンやコーヒー、果汁などを加えて加工したもの。『乳固形分3%以上』の規格があります。

特別牛乳

乳牛の飼育環境にこだわられているもの、または保健所から許可が降りている特別な牛乳処理施設で生乳を製造・処理したもの。全国では4ヶ所のみでしか作られていないため、その名の通り特別な牛乳で、中には加熱殺菌加工せず絞ったままの状態で飲めるものもあります。

4.保存方法

牛乳は冷蔵庫に入れておけばOKと思っている方も多いのではないでしょうか?おいしさを保って安全に飲むために、ポイントを押さえて保存するようにしましょう。購入後は温度が上がらないようになるべく早く冷蔵庫に入れるのも大切です!

牛乳を保存する際のポイント

  • 開封した牛乳パックの口はしっかりと閉じる
  • においがつきやすいので、においが強いものは近くに置かない
  • 牛乳パックに直接口をつけたり、中に指を入れない
  • 冷蔵庫は短時間で素早く開け閉めする
  • 開封後は2日程度で飲み切る

また、あまり知られていませんが牛乳は冷凍保存することも可能です。冷凍することで約1ヶ月保存することができますよ。そのまま飲むと多少風味は劣ってしまうかもしれませんが、温めたり料理に使うと全く気にならない程度なので「牛乳を買ってきたけれど、期限内に飲み切れそうもない」という場合におすすめの保存方法です。期限ギリギリになったものは避け、購入してから日にちが開いていないものを冷凍するようにしてくださいね。

冷凍保存する場合はジップ付きの保存袋に移してしっかりと空気を抜いた状態にしてから冷凍庫に入れるか、一度牛乳を製氷皿に注いで氷を作るのと同じ要領で凍らせたものを製氷皿から外してジップ付きの保存袋に移すやり方があります。製氷皿を使った場合は使いたい分だけ少しずつ解凍できるので便利ですよ。使用する際は自然解凍したり、凍ったまま調理してOK。かき氷やスムージーにしても美味しく楽しめます♡今まで、飲み切れなかった牛乳を処分してしまっていた方は、ぜひ試してみてくださいね。

5.牛乳を飲むと本当に身長が伸びる?

「背を伸ばすには牛乳が良い」とよく耳にしますが、牛乳を飲んで本当に身長が伸びるのか気になっている方も多いでしょう。牛乳は身体を作るのに役立つ成長期には欠かせない栄養素がたっぷりで、中でも骨を強くするカルシウムや筋肉を作るたんぱく質、ビタミン、ミネラル類が豊富に含まれています。しかしながら、実は牛乳の栄養素だけでは身長が伸びるとは言えません。

身長を伸ばすには栄養素はもちろん必要不可欠ですが、それ以外にもさまざまな要因が大きく関わっていると言われています。厚生労働省の食事バランスガイドでは、牛乳は一日あたり200ml〜400mlの摂取量が推奨されています。飲み過ぎることでコレステロール値が増加したり、肥満の原因になることもありますので、身長を伸ばしたいからといって牛乳をむやみに多量に飲むのではなく、栄養バランスの取れた食事や規則正しい生活なども心掛けることも大切です。

身長を伸ばすのに関わる要因

  • 栄養
  • 睡眠
  • 運動
  • 成長ホルモン
  • 遺伝
  • 生活習慣
  • 日光浴  など

6.牛乳と相性の良い食材

しいたけ、キクラゲ、しらすなどビタミンDが豊富に含まれているもの

ビタミンDにはカルシウムやリンの吸収を助ける働きがあります。そのため、カルシウムを豊富に含んでいる牛乳とビタミンDがたっぷり入った食材を一緒に摂ると効率的にカルシウムを摂取することができ、歯や骨を丈夫にするので骨粗鬆症の予防や精神の安定などの相乗効果が期待できますよ。
シチュー、グラタン、ミルクスープなどの料理でアレンジするのがおすすめです。

わかめ、あおさなどマグネシウムが豊富に含まれているもの

マグネシウムが豊富に含まれている海藻類と牛乳を組み合わせるのはちょっと難しく思ってしまうかもしれませんが、お味噌汁に牛乳をプラスしてミルク味噌汁にするとクリーミーでコクのある味わいになり美味しく楽しめます。白味噌が相性抜群です♪

いちご、酢、レモン、梅干しなどクエン酸が豊富に含まれているもの

いちごには、カルシウムを包み込んで腸で吸収されるのを促すクエン酸が含まれています。カルシウムは体内に吸収されにくい栄養素のひとつなので、クエン酸を含んでいるものと一緒に摂ることで効率良く取り入れることができますよ。いちごミルクなどは牛乳との相性もバッチリです♡

牛肉、鶏肉、山芋、牡蠣

虚弱体質の改善や体力の向上が期待できます。

生姜、大豆、バナナ

胃腸の調子を整えたり、潰瘍の予防効果が期待できます。

まぐろ、イワシ、大豆、ごま

脳の活性化や血行促進効果が期待できます。

7.牛乳の豆知識

①牛乳パックの上にあるへこみの秘密とは?

普段何気なく目にしている牛乳パックですが、賞味期限などが記載されているパック上部が一ヶ所欠けたようにへこんでいるのをご存知でしょうか?このへこみは「切り欠き」と呼ばれており、目の不自由な方が牛乳と他の飲料を区別出来るようにするためのバリアフリー対応容器として活躍しています。切り欠きがあるのは生乳100%の牛乳のみで、それ以外の種類の牛乳パックにはありません。上部を触ることで中身が牛乳と判断することが出来るとともに、反対側が牛乳パックの開け口と分かるようになっているのでとても便利です。

②牛乳を温めたときにできる膜は一体なに?

牛乳をマグカップに入れて電子レンジで温めたり、お鍋に入れて温めると表面に膜のようなものができることがあります。この膜は牛乳に含まれているたんぱく質や脂肪分が固まってできたもので、牛乳の温度が40℃以上になると水分が蒸発するのを防ぐ役割を持っています。そのため、牛乳の温度が高くなればなるほど膜の厚さも厚くなりますよ。この膜は食べても全く問題なく、むしろ栄養分がギュッと詰まっていますので、捨てずに食べるのがおすすめです。「独特な食感が苦手…」という方は、なるべく膜ができないようにしたいですよね。表面に膜を作りにくくするためには、よくかき混ぜながら加熱するのがポイント。この一手間で膜が張りにくくなりますよ◎

③意外と多い!牛乳と一緒に摂らない方が良いもの

栄養価が高い牛乳ですが、一緒に摂ることで良くない効果をもたらす相性の悪い食材が意外とたくさんあります。食べ合わせの悪いものはなるべく別々で摂るように気をつけたいですね。

ココア

牛乳とココアは合わせると、甘くてとても美味しいですよね。しかし、ココアに含まれている食物繊維はカルシウムの吸収を妨げようとする作用を持っています。栄養面を考えるのであれば、ココアと合わせるのは避けた方が良いでしょう。

チョコレート

牛乳とチョコレートは相性が良いと思っている方がほとんどではないでしょうか。ミルクチョコレートやソフトクリームのチョコ味など牛乳とチョコレートが合わさっているものはたくさんありますよね。しかし、チョコレートに豊富に含まれているポリフェノールが牛乳に含まれているカゼインと結合することで、カルシウムやナトリウムの吸収を阻止してしまうそうです。せっかくの栄養素の吸収が悪くなるのは残念すぎますね。

緑茶(抹茶)

緑茶に含まれているタンニンという成分が牛乳のたんぱく質を固めてしまうため、体内に吸収しにくくなります。緑茶と牛乳の組み合わせはドリンクやかき氷などでも人気ですが、栄養面ではあまりおすすめ出来ません。

枝豆、ごま

枝豆やごまには強い抗酸化作用を持つフィチン酸という成分が豊富に含まれています。しかし、フィチン酸にはカルシウムやミネラルの吸収を妨げるという作用もあるため、牛乳と同じタイミングで食べてしまうとせっかくの栄養を無駄にしてしまいます。枝豆やごまと牛乳を組み合わせることはあまり無いかもしれませんが、チーズなどでも同じ現象が起こるので覚えておきたいですね。

④牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢をしやすくなるのはなぜ?

牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなったり、下痢をしてしまうという方も少なくないでしょう。その原因のひとつに、牛乳に含まれている「乳糖」という成分があります。乳糖を体内で吸収するためには乳糖を分解するための酵素(ラクターゼ)が必要なのですが、その酵素を元々持っていなかったり、分泌量が少ない体質の人もいます。そのため、そういった方が牛乳を飲むと乳糖がしっかりと分解できないので、お腹がゴロゴロして痛くなったり下痢をしやすくなってしまうというわけです。アレルギーとは違うので安心してくださいね。冷たい牛乳でお腹が痛くなってしまう方は、温めて少しずつゆっくりと飲んだり、ヨーグルトやチーズなどの製造過程で乳糖を除いた加工品を食べるのがおすすめです。


牛乳は栄養豊富で意外と低カロリー。健康のためだけでなく、ダイエットにもおすすめです。「そのまま飲むのが苦手…」という方は、アレンジして摂るようにしてみましょう♡

最終更新日 2024年10月14日

    Hata
    記事を書いた人 :

    わんぱく3兄弟の育児に毎日奮闘中!
    100均、300均などのプチプラ雑貨が大好きなので
    お金を掛けずに頑張りすぎないおしゃれで楽しい暮らしを
    目指して日々試行錯誤しています★

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