小松菜は、ほうれん草やちんげん菜と同じように万能で使い勝手の良い緑黄色野菜です。炒め物やおひたしなどでよく食べるという方も多いでしょう。別名「冬菜(ふゆな)」「鶯菜(うぐいすな)」「雪菜(ゆきな)」とも呼ばれており、関東地方を発祥に全国で盛んに栽培されています。今回は、栄養価が高く健康に良い効果をたくさんもたらしてくれる小松菜の効果的な食べ方や食材の組み合わせ、栄養と豆知識をご紹介します。
1.旬の時期
小松菜は寒さにとても強い野菜で、12〜2月が旬の美味しい時期です。霜や雪、急激な冷え込みの中で凍っても大丈夫なほど冷え込みに強く、霜にあたることで葉が厚みを増してみずみずしくなり、アクも抜けるので柔らかくて甘みが強くなります。そんな小松菜は、冬の時期は収穫まで約90日なのに対し、夏の時期はなんと20日ほどで収穫出来てしまうそうですよ。ハウス栽培も盛んに行われているため一年中安定して流通していますが、やはり旬の時期の美味しさは格別です♡
2.栄養と効能
栄養
・カリウム
・βカロテン
・鉄
・ビタミンC
・ビタミンK
・ビタミンE
・ビタミンB群
・亜鉛
・食物繊維
・リン
・葉酸
・マグネシウム
・ナトリウム など
効能
・風邪の予防
・骨粗鬆症の予防
・免疫力の向上
・抗酸化作用
・集中力アップ
・生活習慣病の予防
・美肌効果
・体内の余分なナトリウムを排出する
・血圧を安定させる
・貧血の予防
・細胞の新陳代謝を促す
・皮膚や粘膜の保護
・動脈硬化の予防
・成人病の予防
・便秘改善
・糖尿病の予防
・血糖値の上昇を抑える
・イライラやストレスの緩和
・高血圧予防 など
3.種類
小松菜は葉の形から「有袴型」「無袴型」「中間型」の3種類の系統に分けられます。有袴型は葉の身が柄の部分まで長く発達しており、無袴型はしゃもじのような形をしているのが特徴です。中間型は有袴型と無袴型の中間的な形をしており、葉身が葉柄に少しだけかかっています。主に流通している品種は無袴型で品種改良も盛んに行われており、ちんげん菜と交雑させたものや地方品種なども含め40種類以上の小松菜が栽培されているそう。小松菜は品種によって葉の色の濃淡にも違いがあります。
小松菜
武州寒菜(ぶしゅうかんな)
女池菜(めいけな)
大崎菜(おおさきな)
信夫冬菜(しのぶふゆな)
よかった菜
サラダ小松菜
ちぢみ小松菜
4.食べ頃と見分け方
見分けるポイント
- 葉が鮮やかな濃い緑色で、肉厚なもの
- 茎がしっかりしていて太さがあるもの
- 葉先までピンとしていてみずみずしいもの
- 葉が付け根にしっかりとついているもの
- 葉がやや小ぶりなもの
- 茎と葉の長さが同じくらいのバランスのもの
- 葉がやわらかいもの
葉脈が育ちすぎているものは硬くて歯触りが悪いことが多いです。
5.保存方法
小松菜は乾燥に弱くしおれやすい葉物野菜です。そのままにしておくと2〜3日程度でしおれてしまい、黄色く変色してくることも。小松菜を保存するときは湿らせた新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室に入れましょう。なるべく育っていたときと同じように立てた状態にして入れてあげると持ちが良くなりますよ。冷凍して保存する場合は、水洗いしてから水分をよく拭き取り、使いやすい長さにカットしてジップ付きの保存袋に入れましょう。袋の中の空気をしっかり抜くのがポイント。1ヶ月程度で使い切るのがおすすめです。
6.切り方
まずは茎を広げるようにして根本を中心に流水でよく洗いましょう。小松菜には水溶性の栄養素が多く含まれているため、切る作業も手早く行うと◎根本を落としてから食べやすい長さに切っていけばOKです。
7.加熱時間
小松菜はアクが少なく、下茹でせずに調理出来ます。さまざまな料理にアレンジしやすく、炒め物、和え物、おひたし、漬物など和洋中問わずいろいろな味付けを楽しめて便利。ビタミン類など水溶性の栄養素が豊富なので、せっかくの栄養を無駄にしないためにも加熱のしすぎには注意が必要です。流れ出た栄養素まで余すことなく摂れるスープやお味噌汁、鍋などもおすすめですよ。生のままでも食べられる野菜なので炒める場合はサッと火を通す程度、茹でる場合も短時間でOK。長時間茹でてしまうとしなしなで歯応えが無くなり、えぐみが出てしまうため注意してくださいね。実は小松菜には茹でたり電子レンジを使って加熱しなくても食べられる便利な調理方法もありますよ!とても手軽なので、ぜひ試してみてくださいね♪
小松菜の加熱しない調理方法
- 洗って汚れを落としたら、水気を拭き取ってざく切りにする
- ジップ付き保存袋に入れて冷凍庫に入れて凍らせる
- 凍った小松菜を15分ほど常温で解凍する
たったこれだけでOK!
このまま和え物や麺類のトッピングとして使えますし、③でめんつゆや鰹節などを袋に入れて味付けをすれば、それだけで簡単におひたしが完成します♡
8.相性の良い食材
しいたけ、ちりめんじゃこ、レバーなどのビタミンDを多く含んでいるもの
小松菜に含まれているカルシウムは吸収率が低いため、カルシウムの吸収を助ける効果のあるビタミンDを多く含んでいる食品と一緒に食べると効果的に栄養を摂ることが出来ます。
油
小松菜に豊富に含まれているβカロテンは脂溶性の栄養素のため、油で炒めたりドレッシングをかけると吸収率がアップします。炒めるときは短時間で済ませてくださいね。シャキシャキした食感や水溶性のビタミンCを損なわず、栄養たっぷりで美味しく食べられます♡
9.小松菜の豆知識
小松菜の由来
小松菜とほうれん草の違いと見分け方
葉物野菜に巻かれているテープの秘密!
ほうれん草に負けず劣らずの栄養素をたっぷり含んでいる小松菜。クセが少なくお子さんでも食べやすいので、積極的に食卓に取り入れたいですね☆
最終更新日 2024年8月22日
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