夏野菜の代表とも言えるきゅうりはサッパリとしてみずみずしい味わいが魅力で、暑くて食欲があまり無い時にも食べやすかったり、サラダには必須の野菜です。全体の95%以上が水分のため「世界一栄養が無い野菜」とも言われギネスブックにも認定されていますが、低カロリーなのでダイエットにもピッタリ。実は栄養価がUPする効果的な食べ方もあるんですよ♩今回は日本の食卓に馴染み深いきゅうりの栄養と豆知識をご紹介します☆
1.旬の時期
きゅうりは一年中安定して出荷されていますが、7〜11月頃の夏から秋にかけて旬を迎える夏野菜です。この時期に収穫されたきゅうりはハウス栽培のものと比べるとビタミンCを2倍くらい含んでいるそう。また、きゅうりには身体を冷やす作用や水分補給の役割もしてくれるため、夏の暑い時期には重宝します。初心者でも比較的育てやすく、開花したら1週間程度で収穫でき始めて次から次へとどんどん採れるので家庭菜園でも人気です。早いうちに型にはめて成長させると星型やハート型のきゅうりが楽しめます♡
2.栄養と効能
栄養
・シトルリン(アミノ酸)
・食物繊維
・βカロチン
・ピラジン
・ビタミンK
・ビタミンC
・ビタミンB1
・カルシウム
・ナトリウム
・ククルビタシン
・アスコルビーゼ など
効能
・血管を広げて血流を良くする
・利尿作用
・高血圧予防
・むくみ解消
・のぼせの改善
・血液をサラサラにする
・唾液や胃液の分泌を促して食欲を増進させる
・疲労回復
・腎臓病の予防
・二日酔いの改善
・脳梗塞予防
・心筋梗塞予防
・夏バテ解消
・口の渇きや喉の腫れなど熱感を伴う症状の改善 など
3.種類
きゅうりは大きく分けると華北型(白いぼ種)・華南型(黒いぼ種)・ピクルス型の3つに分類されます。地域限定のものなども含めると品種数は多く、最近は表面のトゲトゲが無い品種や果皮の光沢がキレイな品種などが主流になっています。
華北型(白いぼ種)
☆主な品種‥四葉きゅうり、四川きゅうり など
華南型(黒いぼ種)
☆主な品種‥毛馬きゅうり、奈良半白きゅうり、相模半白きゅうり など
ブルームレスきゅうり
加賀太きゅうり
フリーダム
ミニきゅうり
☆主な品種‥ラリーノ、ピッコロ、プチット など
4.食べ頃と見分け方
選ぶポイント
- 表面のトゲトゲが痛いくらいしっかりと尖っているもの
- 重みがあり、全体的にハリのあるもの
- 濃い緑色のもの
- 切り口が出来るだけ新しいもの
- 両端が硬いもの
- 太さが全体的に均一に揃っているもの
避けた方が良いポイント
- 表面のトゲトゲが取れているもの(鮮度が落ちて水分が蒸発している証拠)
しかし、近年は元々トゲトゲが無い品種や流通の過程で取れてしまう場合もあるため、必ずしも良くないとは言えません! - 成長過多で太くなりすぎているもの
曲がっているものは見た目が良く無いためつい避けてしまいがちですが、味は変わらないのでOKです♩
5.保存方法
きゅうりは乾燥と低温に弱いため、水気を拭き取ってから新聞紙かキッチンペーパーで包みましょう。ビニール袋に入れるのもOKですが、その場合は袋の口を開けたままにしておくのがポイントです(きゅうりは水分を放出するので、袋の口が閉まっていると一度出た水分がまたきゅうりに付着し、そこから腐りやすくなってしまうため)。包んだきゅうりは冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。冬は冷蔵庫には入れず、風通しの良い冷暗所でOKです。カットしたものは切り口が空気に触れないようにラップでしっかりと包んでから冷蔵庫の野菜室に入れ、なるべく早めに使い切りましょう。きゅうりはあまり日持ちがしない野菜なので、常温で1〜2日、冷蔵(10℃以下)で4〜5日くらいが目安です。
6.切り方
輪切り
乱切り
薄切り
千切り
拍子切り
さいの目切り(角切り)
蛇腹切り
きゅうりは料理に合わせてさまざまな切り方があります。繊維を断ち切るとやわらかい食感に、繊維と平行に切ると歯応えのある食感が楽しめます。また、切るよりも叩いた方がきゅうりの表面がデコボコになり、断面積が増えることで味がしっかりと染みるので、漬け物などにする場合はたたききゅうりがおすすめです♩
たたききゅうりのやり方
7.おすすめの加熱調理
生食のイメージが強いきゅうりですが、実は加熱料理しても美味しい食材です。調理法によって味わいが変わるので、いろいろ試してみてください☆
炒め物
汁物
煮物
焼く、蒸す
8.きゅうりと相性の良い食材
ごま油
風味豊かなごま油はさっぱりしたきゅうりと相性抜群。ごま油にはセサミンやセサモリン、セサミノール等で構成されている“ゴマリグナン”という抗酸化作用が期待出来る成分が含まれていて、肝機能を向上する働きがあります。また、ゴマリグナンと同じ効能のあるビタミンEや、血中のコレステロールを減少させてくれる必須脂肪酸のリノール酸、悪玉コレステロールを減らして身体を酸化しにくくするオレイン酸など健康に効果的成分が豊富で、きゅうりと合わせることで全体的な栄養価が上がります。カットしたきゅうりにごま油と塩やしょうゆなどを少し加えて和えるだけでサッと簡単に作れるので、食卓にもう一品欲しいときなどにピッタリ♡また、炒め物のときに使う油をごま油に変えるのもおすすめです!きゅうりを軽く叩いてから切ると油と味がよく馴染みますよ。
味噌
スティック野菜のお供としても定番の味噌。暑い夏やお酒のおつまみとして食べるという方も多いのではないでしょうか?味噌には貧血の予防にもなる鉄分が豊富に含まれていて、きゅうりに含まれているビタミンCは鉄分の吸収を助ける働きがあるため、相乗効果で効果的に栄養を摂ることが出来ます!そのまま生で食べても良いですし、味噌炒めにしたりお味噌汁に入れたり、色々なバリエーションで楽しんでみてください♡また、「もろきゅう」に使われているもろみ味噌は普通の味噌とは成分が違い、ビタミンEを豊富に含んでいます。きゅうりと一緒に食べると疲労回復や夏バテ対策に効果的なので、そちらの組み合わせもおすすめです。
梅
酸味が食欲をそそる梅はきゅうりと組み合わせることも多く、「梅きゅう」は副菜や海苔巻きの具などでも定番ですよね。さっぱりとした物同士の組み合わせは食欲が無い時にも重宝します。きゅうりに含まれているシトルリンやビタミンCには疲労回復の効果が期待でき、梅に含まれているクエン酸やビタミンEも同様の効果があるので、暑くて食欲が無い夏や疲れが溜まっているときにとてもおすすめの組み合わせです。
9.きゅうりの豆知識
①きゅうりのえぐみ(アク)の簡単な取り方
②ビタミンCを破壊する「アスコルビナーゼ」
③「お肌に良い」は間違い?タイミングを間違えると実は危険なきゅうりパック
美肌のためにしたことが全て裏目に出てしまう結果になってしまいます…。きゅうりのエキスを使った化粧水も同じです。そのため、もしきゅうりパックをするならきゅうりをすりおろしてからヨーグルトやはちみつと合わせて使うか、市販されているものを使用するのがおすすめ。自家製のものを使いたい場合は夜のケアにすると良いですよ。
きゅうりは副菜や付け合わせのイメージが強く、食卓のメインのおかずになることはあまりないですが、さっぱりとした風味で和洋中どんな味にも合わせやすく使い勝手の良い野菜です。旬の夏はもちろん、一年を通して色々な料理を取り入れてみてはいかがでしょうか?
最終更新日 2024年5月2日
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