長い夏休みは宿題がたくさん!中でも苦労するのが読書感想文ではないでしょうか?あまり本が好きではない子にとってはどんな本を読めば良いのか、何を書いたら良いのか分からず一向に進まないことも。「読書感想文は親の宿題!」という言葉が飛び出すほど、親にとっても負担が掛かる宿題の一つです。読書感想文は構成が大事で、コツを掴むと書きやすくなりますよ。今回は、小学生に役立つ読書感想文の書き方を紹介します!
1.読書感想文に抵抗感が出る理由
終わらせるまでに時間が掛かる
たくさんの文章を書かないといけないので、どんなことを書いたら良いのか分からない
小学校低学年(1.2年生)‥800字以内(原稿用紙2枚/40行)
小学校中学年(3.4年生)‥1,200字以内(原稿用紙3枚/60行)
小学校高学年(5.6年生)‥1,200字以内(原稿用紙3枚/60行)
長文になるので文章がまとまりにくく、言いたいことが伝わらない
2.読書感想文の基本
読書感想文を書く上でまず重要となってくるのが「構成」です。この構成の順序を守って書けば、それなりにちゃんとした感想文が完成するはずです。まずは構成をしっかりと頭に入れて、各項目に合った内容を書いていけば意外と簡単に書けてしまいますよ。
構成の仕方と内容
①本を選んだ理由やキッカケ
②本のあらすじ
③気になったところ(感想や自分の体験談など)
④読む前と読んだ後の気持ちの変化
⑤まとめ
3.本を選ぶ
お子さん一人ではどんな本を選んだら良いのかなかなか決められないでしょう。読書感想文の本を選ぶときは、親御さんが一緒に本屋さんや図書館に行ってあげるのがベストです。お子さんが実際に手にとって本を選ぶことで感想文を書く意欲にもつながりますよ。
本の選び方とポイント
年齢に合った本を選ぶ
読書感想文が書きやすいような内容の本を選ぶ
本を選ぶ際の注意
「そんな本じゃ感想文書けないでしょ?こっちにしたら?」など、大人の主観でついつい口出ししたくなってしまいますが、せっかくのお子さんのやる気を損なってしまうことになるのでそこはグッと我慢してくださいね。否定せず、前向きに受け止めてあげるとやる気アップにつながります。
もしお子さんの年齢に合っていなかったり、書きにくい内容の本を手に取ってしまった場合には、他の本にも目を向けられるように声を掛けてみて下さい。どうしても引かない場合には、一旦切り上げて後日回したり、2冊購入するのもいいでしょう。図書館なら無料で本が借りれるので、候補を何冊か借りて、読んでから決めるというのもおすすめです。
4.本を読む
本は、ただ文字を追って読んでいるだけでは最後まで読んでも何も心に残りません。物語の中の風景や登場人物の表情などをイメージしたり、登場人物がどんな気持ちだったか、もしも自分だったらどう思うかなど想像しながら読むのがベストです。
本を読む時のポイント
本を読み進める中で、気になった箇所は都度ピックアップしていきましょう。
- 『楽しい』『悲しい』『怖い』と感じたところ
- 好きな場面やセリフが出てきたところ
- 感動したところ
- 作者の伝えたかった気持ちを感じたところ
こういった箇所には、付箋を貼ったりメモを取ったりしておきましょう。メモの場合はページ数を書いておくと後から振り返りやすくなりますよ。
※ピックアップするポイントが多いと後からまとめにくくなってしまいますので、低学年(1.2年生)は前半1つ、後半1つずつの合計2つ、3〜6年生は前半1つ、中間1つ、後半1つの合計3つくらいがおすすめです。
5.構成を練る
本を最後まで読み終わったら、ノートに構成を練っていきましょう。2で述べた読書感想文の基本を元に、各項目の内容を詰めていきます。箇条書きで数点ずつ書き出していきましょう。本に貼った付箋やメモを参考にしながら、そこに言葉を足して書きましょう。
低学年のお子さんの場合
低学年のお子さんですと、構成を練る場面でもつまずいてしまうことがあります。そんな時は、お子さんに本の内容を教えてもらう感じで「どんなお話だったの?」「気に入ったところや心に残った場面はあった?」など項目ごとに色々と質問しながら感想文の材料を集めていくといいですよ。
お子さんからあまり感想や意見が出てこない場合は、親御さんも本を読んでみましょう。その上で、「この場面がすごかったね」「最後に幸せになってよかったね」など親御さんの感想を伝えてみて下さい。お子さん自身がもう一度振り返ったり、思ったことを言いやすくなりますよ。
6.感想文を書く
構成を練ることができたら、いざ本番!原稿用紙に感想文を書いていきましょう。原稿用紙は書き方が決まっています。決められた通りに書いていないと書き直しになったり、コンクールに応募できないこともありますので、正しい書き方で書くようにしましょう。
原稿用紙の使い方
- 1行目に題名を書く
1マス目から書き始めずに2〜3字空けてから、題名を書きます。 - 2行目に学年、クラス、名前を書く
苗字と名前の間は1マス空け、名前の下も1マス空けて書きます。学校によっては学年とクラスは書かなくても良いところもありますので、学校指定のやり方に従ってくださいね。 - 感想文の書き始めや、段落の最初は一マス空ける
本文の最初や段落が変わるときは必ず一マス空けてから書きます。 - 句読点やカギカッコは1マス使う
、や。などの句読点や「」『』のカギカッコは1字としてカウントされるので、1マス使ってマスの右上に詰めて書きます。句読点やカギカッコが行の最初になってしまう場合は、前の行の最後の文字と一緒に書くか欄外に書くようにしましょう。 - 小さい“ゃ、ゅ、ょ、っ”も1マス使う
- 小さい文字も通常の文字と同様に一マス使って書きます。右上に詰めて書くことを心がけてくださいね。
感想文の書き方
書き出し・・・構成の①②
中心・・・構成の③
また、「うれしかったです」「悲しかったです」などのストレートな言葉はよく使いがちになりますが、別の表現や言い方をしてみるとより具体的で内容の濃いものになりますよ。
おわり・・・構成の④⑤
これらを踏まえて、5でまとめた内容を組み立てていけば素敵な感想文が出来上がるでしょう。心配な時は一度下書き用の原稿用紙に書いてから、清書してみて下さいね。
書き終わったら最終チェックをしよう
チェックするポイント
- 誤字脱字やマスが抜けて書いていないか
- “て、に、は、を”を正しく文章に合った状態で使っているか
- 漢字で書けるところも平仮名ばかりになっていないか
- 文章の内容や構成が意味がしっかりと通じるようになっているか
7.感想文の書き方をサポートしてくれるおすすめ本
ここまで読んでみたけどやっぱりしっくりこない、浮かばないという方には、具体的な例文や穴埋め式の例文が書かれている「読書感想文の書き方」という参考書を購入するのも一つの手。読書感想文のハードルがぐっと低くなりますよ。毎年使うものですし、何度も読み込んでいくうちに親のサポートがなくとも自分で書けるようになるでしょう。
スラスラ書ける読書感想文
「小学1・2年」「小学3・4年」「小学5・6年」と2学年ごとのレベルに合わせた読書感想文の書き方が紹介されています。読みながらメモを取って行けるような欄も作られているので、選んだ本を読みつつ、こちらの本を参考にしつつ、同時進行で感想文完成に繋げます。読書感想文におすすめの本150作品を紹介し、実際にその本に沿った感想文ものっているので分かりやすいですよ。
脚本家が教える読書感想文教室
読書感想文の書き方が書かれている本にはいろいろなものがありますが、初めに手に取るのがお父さんお母さんであることも多いため、親さん向きに書かれている本も少なくなく、「まずは親さんが理解してお子さんにおろしていく」という方も多いでしょう。こちらの本はお子さんが一人で書く力を身に付けていくことに特化しており、具体的に原稿用紙を元にして、どんなことを何行ずつどんな順番で書いたらいいのかも記されているため、順序立てて書き進めていくことができ、あっという間に読書感想文が完成します。「なんとなく感じていることはあるのにそれを言葉にできない」お子さんならそんな場面も多いと思いますが、そんな時に使える表現方法のヒントもついているので、お子さん一人でも言葉にして、文章にして組み立てていくことができますよ。自分で書ききることができるようになる一冊です。
ちびまる子ちゃんの読書感想文教室
誰もが知っているちびまる子ちゃんの参考本。読書感想文の書き方が書かれた本を与えても子どもの読む気がなければ身になりません。これなら馴染みのある「ちびまる子ちゃん」のイラストにマンガも挟まれていたりして、お子さんの興味を引き、自然とぺージを読み進めることのできる本でしょう。内容のまとめ方や書き進め方がもちろん、読書感想文を書くときのルールや句読点の使い方まで説明されているので、基礎的な部分もしっかりと抑えながら書くことができますよ。
親子揃って頭を悩ませてしまうことが多い読書感想文。一人でスムーズに書けるお子さんは少なく、ほとんどの子がつまづきます。面倒に思ってしまうかもしれませんが、ぜひ親御さんが寄り添ってサポートしてあげてくださいね。
最終更新日 2024年8月6日
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