妊娠で起こる悪阻(つわり)とは?いつからいつまで?種類と症状

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妊娠すると身体には様々な変化が起こりますが、最初に起こるのが悪阻(つわり)。悪阻の程度にも個人差がありますが、妊娠が分かると「いつから始まるの?」と不安になり、なったらなったで「いつまで続くの?」と苦しむ方も多いです。病気でないとはいえ、妊娠中は情緒不安定になりがちなので些細なことでも心配になりますよね。そこで今回は、プレママさんが知りたい悪阻の種類や時期、症状などについてまとめてみました。

1.悪阻が起こるメカニズムとは?

妊娠して悪阻が始まると、気分が悪くなったり吐き気を催したりする他、眠気・だるさなど様々な症状が現れます。症状には個人差がありますが、日常生活に影響が出てしまうほど辛い症状が続くこともあります。ではなぜ悪阻が起こるのか、そのメカニズムについては様々な説があります。その中で、子宮の中にできる絨毛組織からhCG(ヒト絨毛性ゴナトロビン)というホルモンが出て、それが関係しているという説が有力だとされています。しかし、「ホルモンバランスの急激な変化によって自律神経が不安定になる」「妊娠による体調の変化が不安やストレスをもたらして悪阻を引き起こす」など諸説あり、はっきりとした原因は解明されていません。

悪阻が全くない人もいるの?

先述の通り悪阻の症状には個人差があり、中には悪阻がない人もいます。約80%の妊婦さんが悪阻を経験し、20%の人には悪阻がないと言われています。「悪阻は赤ちゃんが元気に育っていること」と言われることもあり、全くないと心配になってしまうかもしれませんが、悪阻の有無や症状の出方は赤ちゃんの元気さによって変わるわけではありません。エコーや超音波検査で赤ちゃんの様子をしっかり見ていただきながら、妊娠中に気を付けたいこと(栄養バランスの取れた食事をする、転倒に気を付ける、激しい運動やお酒・タバコを避けるなど)を意識して生活しましょう。

2.悪阻はいつからいつまで?

悪阻の期間も人によって様々です。

  • 始まり…5~6週頃に始まる方が多いですが、早い人は妊娠4週頃から悪阻の症状が現れ始めます。中には生理の遅れに気付くより先に悪阻の症状を感じる方もいます。
  • 悪阻のピーク…8~9週頃の症状が一番辛く、悪阻のピークを迎える方が多いです。
  • 軽快…10週頃に悪阻が治まることもあれば出産まで続くこともありますが、多くは16週頃、胎盤が完成する頃までに辛い症状が楽になると言われています。

悪阻が始まると、出口の見えない道に迷い込んだような感覚を覚えるかもしれません。「こんなに辛い症状がいつまで続くの?」とナーバスになることもありますが、悪阻は時期が来れば治まります。それまでは後述する“悪阻を乗り切る工夫”を試したり症状が軽い時に気分転換をしたりして、無理せず過ごしましょう。

3.悪阻の種類と症状。症状がひどい時は?

悪阻と聞いて思い浮かぶ症状といえば「吐き気」ですが、悪阻の症状は実に様々です。

悪阻の主な種類

  1. 吐きづわり…何を食べても吐いてしまう、特定の食べ物以外受け付けなくなってしまう(食べようとすると気分が悪くなり吐いてしまう)といった症状が現れます。
  2. 食べづわり…常に何かを食べていないと気分が悪くなってしまうタイプの悪阻。起床時など血糖値が下がる時に起こりやすいと言われています。
  3. 眠りづわり…強い眠気に襲われ、いくら寝ても寝足りないという症状が出る悪阻。常に眠たくて体がだるく、日常生活や仕事に支障が出てしまうことも。

様々な悪阻の症状

  • 体がだるい、疲れやすい
  • においに敏感になる
  • 唾液が多くなる、唾液を不快に感じる
  • 食べ物の好みが変わる、偏食気味になる
  • 食欲が出ない
  • 便秘や頻尿
  • 歯みがきが辛い

このように、吐きづわり・食べづわり・眠りづわりの他にも人によって様々な悪阻の症状が現れます。時期によって変化することもあるので、その時の症状に合わせた対策を取りましょう。「立っていると気分が悪くなる」「朝の症状が一番辛い」など自分の症状の傾向が分かってくると対策が取りやすくなります。

悪阻がひどくて入院することはある?

答えはイエスです。短期間で体重が数kg減る・食事が全くとれない・水分も口にできないといった重い悪阻のことを「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と言います。この場合は病院での治療が必要になり、中には入院治療が必要になる場合もあります。

妊娠悪阻のチェックポイント

  • 常に吐き気があって食事も水も摂れない
  • 1日に何度も吐く
  • 尿の量が少ない、または出ない
  • めまいがする
  • 体重が週に1~2kg減った

このような気になる症状があれば受診しましょう。

4.辛い症状を乗り切る工夫

悪阻の症状が続くと、体調面だけでなく精神面にも影響が出ます。辛くなったり涙が出てきたり、仕事や家事・上の子の育児に支障が出てしまうこともあります。家族やかかりつけ医、職場の上司など周りに相談しながら、悪阻が治まる時期まで工夫しながら乗り越えていきましょう。

【症状別】悪阻を乗り切る工夫

吐いてしまう

一度に食べる食事の量を調整し、少量を小まめに食べるようにすると胃に負担がかかりにくくなります。食事を摂ると吐いてしまう場合は、脱水症状にならないように水分を小まめにとったり、シャーベット・トマト・すいか・梨など水分を多く含んでいたり喉越しが良い、さっぱりしたものが食べやすいと感じる妊婦さんが多いです(個人差があるので、無理はしないでくださいね)。あまりに食べられなかったり吐いてしまったりすると赤ちゃんのことが気にかかると思いますが、悪阻がひどい時は無理せず食べられるものを食べられるタイミングで口にすることが大切です。ただ、症状が特にひどい場合はかかりつけ医に相談しましょう。

水分が飲めない

水分がとれない時には、水・スポーツドリンク・お茶・炭酸水など何か自分が「これは飲めそう」というものを探してみましょう。氷を口に含むだけでも口の中がさっぱりして、水分補給ができます。ただし、どうしても飲めなかったり吐いてしまったり尿の量に変化がある場合は、点滴によって水分を補う治療を受けることがあります。

食欲がわかない

悪阻によって気分が悪く、「食べたい」という意欲が湧いてこないことがあります。そんな時は冷やしそうめんや冷やしうどん、ゼリー、アイスクリーム、シャーベット、プリン、フルーツ、トマトなど「さっぱりしていて喉越しが良い食べ物なら食べられた」という体験談が多く聞かれます。また、「唯一食べたくなったのはフライドポテト」「しょうがの酢漬けは食べられた」といったように、少しクセのあるものやこってりしたものが食べたくなる妊婦さんの声も聞かれます。その時にひらめいた「これなら食べられそう」という自分の身体の声に耳を傾けてみてください。

お腹が空くと気持ちが悪い、寝起きの気分が悪い

いつでもパクッと食べ物を口にできるよう、キャンディやガム、クッキーといった一口で食べられるものを手元に用意しておくと良いです。目が覚めた時に気分が悪くなる方は枕元に用意しておいたり、外出先で空腹になった時のためにキャンディなどを携帯したり、体調の傾向に合わせて準備しましょう。

においが気になる

ある特定の食べ物のにおいで吐き気を催したり、逆に「この香りは大丈夫」と思える食材もあるかもしれません。どんな時に気分が悪くなるか、どんなにおいを嗅ぐとごまかせるか、傾向を探ってみてください。特定の薬味やスパイスを加えるとごまかせたり、ご飯や汁物でも冷たくすると口にできたり、何か自分の得意とするものがあれば取り入れてみましょう。食べ物以外のにおいが気になる場合は、部屋を換気して空気を入れ替えたり調理中や外出中にマスクを着用したり、不快に感じるにおいをなるべく避ける工夫を取り入れると良いです。柔軟剤や香水の香りが苦手になった場合は、人混みを避けることも有効です。

眠気がひどい

眠いときには無理してガマンをする必要はありません。可能な限り眠ってリラックスしましょう。ただ、仕事や育児などで思うように睡眠がとれないこともあります。そんな時は短時間でも横になる・家族や上司に相談する・軽いストレッチや深呼吸をするといった対策をとりましょう。また、運転中に急激な眠気が襲ってくると危険なので、なるべく運転は控えるのが安心です。

【生活編】辛い症状を乗り切るためにできること

身に付ける物を変えてみる

悪阻が始まる妊娠初期はまだお腹も出ていないため、マタニティウエアではなくそれまで使っていた衣類を身に付けている方が多いかもしれません。悪阻の症状が出て不快感を覚え始めたら、締め付けない下着や服に変えてみると辛い症状が緩和することがあります。肌触りが優しくて体を締め付けず、ストレスを感じにくいものを身に付けましょう。

1人で抱え込まない

妊婦さんの身体は目まぐるしく変化し、体調だけでなく心も不安定になりやすいです。仕事をしていたり上の子の育児があったりすると思うように休めないことも多々あります。辛い症状や気持ちを家族に共有し、かかりつけのお医者さんや助産師さんなどに話をして1人で抱え込まないようにしてください。家事や育児はできる限り家族で分担したりお任せしたり、どうしても頼れない時はミールキットや宅配弁当、家事代行サービスなどの便利なシステムを活用しましょう。

「母性健康管理指導事項連絡カード」を使う

母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)とは、働く妊婦さんや産後のママたちの健康状態を守るため、会社に宛てて医師などから指示事項を伝えるために活用する書類のこと。体調によって「通勤ラッシュ時間に電車に乗ることが辛い」「立ち仕事や同じ姿勢で作業するのが辛い」といった悩みが出てきます。そこで、主治医等からの通勤の緩和や休憩時間についての指導を、母健連絡カードを利用して事業主に伝達します。辛い症状や仕事上の気になる点がある場合は無理をせず、健診等の機会にお医者さんに相談してみましょう。

5.妊娠中に役立つ本5選(参考文献)

①『あんしん、やさしい 最新 妊娠・出産オールガイド』

あんしん、やさしい 最新 妊娠・出産オールガイド
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月間875万人に利用されている、妊娠・出産・育児に役立つ記事が多数掲載されたサイト「ベビーカレンダー」という会社が制作した1冊。産婦人科医・小児科医・皮膚科医・助産師・管理栄養士・ファイナンシャルプランナー・保育士・離乳食インストラクター・柔道整復師といった専門家の方々が監修した内容が掲載されています。現役の専門家30名による最新情報の解説や、8万件以上ものママたちのリアルな声を基にしたQ&A、そして各所に乗っているQRコードにアクセスすることでより分かりやすい解説動画が視聴できるようになっています。妊娠初期のママの身体の変化や週ごとのママ・赤ちゃんの様子、妊娠中の食事や気を付けたいポイント、出産、産後のママと赤ちゃんの過ごし方など、ママたちが知りたいことが詰まった1冊です。

②『たまごクラブ特別編集 最新!初めての妊娠出産新百科 mini』

たまごクラブ特別編集 最新!初めての妊娠出産新百科 mini
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沢山の妊婦さんが手に取る雑誌『たまごクラブ』編集の、妊娠・出産のあらゆる不安や疑問を解消できる本です。膨大な情報量が掲載されていますが、持ち運びにも便利なminiサイズになっています。悪阻を上手に乗り切るコツや、育児用品準備・里帰り・働く妊婦さんに役立つ情報・お産に向けた心構えなど妊娠中に知りたいあらゆる情報がイラスト・表付きで載っています。妊娠中のトラブルについても症状別に詳しく解説されているので、1冊あると心強い味方になってくれるでしょう。気になるお金の知識やパパの心得特集もあります。

③『最新決定版 妊娠全百科』

最新決定版 妊娠全百科
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順和会山王病院の副院長である北川道弘先生が総監修を務める『最新決定版 妊娠全百科』。妊娠生活10ヶ月のカレンダーや超音波写真で見る赤ちゃんの成長、赤ちゃんのお世話のコツなど、写真付きで分かりやすいとじ込み便利シートがついています。各パートの解説にも写真が豊富に使われていて、リアルなイメージがしやすくなっています。エクササイズのやり方や妊娠中に起こりやすいトラブルのケア方法なども写真付きで詳しく掲載されています。Q&Aも随所に載っているので、妊娠初期から出産までの心配や不安に寄り添ってくれる1冊です。

④『35歳からのはじめての妊娠・出産・育児 安心BOOK』

35歳からのはじめての妊娠・出産・育児 安心BOOK
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東京都保健医療公社 豊島病院の産婦人科部長である大鷹美子先生と小児科部長の中澤友幸先生が監修した1冊で、大鷹美子先生ご自身の経験にも基づいた情報が詳しく載っている本です。「そろそろ赤ちゃんが欲しいな」と考え始めたタイミングから、妊娠中~出産~赤ちゃんの育児に至るまで知りたい情報が詰まっています。特に、タイトルにもある通り30代以上のママさんに向けて、年齢による心配事や不安な気持ちを解消してくれるような役立つ解説や対策がイラスト付きで載っています。「妊娠中の不安を解消し、より良い時間を過ごしてもらうため」「迷ったら、わからなかったら手に取ってください」という大鷹美子先生の気持ちが込められた1冊。

⑤『コウノドリ はじめての妊娠・出産ガイド』

コウノドリ はじめての妊娠・出産ガイ
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医師兼ジャズピアニストの鴻鳥サクラが主人公の、妊婦とその家族を題材にした人気漫画『コウノドリ』。綾野剛さん主演でドラマ化もされました。その『コウノドリ』に登場するサクラ先生と一緒に妊娠や出産について学べるのが『コウノドリ はじめての妊娠・出産ガイド』です。実際に漫画に登場するコマやセリフが登場し、「もしかして妊娠?」「妊娠中に気を付けること」「お母さんと赤ちゃんの変化」「不調や不安について」「出産準備」などそれぞれの時期に気になることを詳しく教えてくれます。漫画やドラマと併せて読むと、より一層知識が深められますよ。


悪阻は時にママたちの身体に辛い症状をもたらします。その期間を少しでも安心して過ごせるように、症状に合わせて対策を取りながら無理せず過ごしていきましょう。

最終更新日 2023年10月17日

    ぷぅ
    記事を書いた人 :

    小学校と幼稚園に通う甘えん坊兄弟の育児に奮闘中の30代主婦です。
    家族全員自然が大好きで、役に立つ楽しいお出かけ情報や子育てのあれこれについて
    リアルな声をお届けしていきたいと思います!

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