家族の食事を担っている主婦にとって毎日の献立は頭を悩ませることが多いですよね…。健康の為にも栄養バランスの良い献立にしたいと思っても、仕事や他の家事もある中で食事の支度だけに長い時間を費やすのもなかなか難しいと思います。今回は、6つの基礎食品を満遍なく取り入れる栄養バランスの良い献立の立て方をご紹介します。
1.6つの基礎食品群とは?
6つの基礎食品群とは、食品を栄養素の特徴や働きをもとに6つの群に分類したものです。含有する栄養素がそれぞれ異なっているので、偏らないようにバランスよく摂取することが大切です。それぞれの群から2~3品以上を組み合わせて食べると、全体的にとても栄養のバランスの取れた献立になります。
2.6つの基礎食品群の栄養と働き
1群・・・魚、肉、卵、大豆、大豆製品
魚、貝類、いか、たこ、かまぼこ、ちくわ
牛肉、豚肉、鶏肉、ハム、ソーセージ
鶏卵、うずらの卵
大豆、豆腐、納豆、がんもどき など
良質たんぱく質、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2 など
筋肉や骨など身体を作るもとになり、エネルギー源となる
2群・・・牛乳、乳製品、海藻、小魚類
牛乳、チーズ、ヨーグルト
めざし、わかさぎ、しらす
わかめ、昆布、海苔 など
カルシウム、良質たんぱく質、ビタミンB2 など
歯や骨を作るもとになり、身体の各機能を調節する
3群・・・緑黄色野菜
にんじん、トマト、ほうれん草、小松菜、かぼちゃ など
ビタミンA(カロチン)、ビタミンC、カルシウム、鉄、ビタミンB2 など
皮膚や粘膜の保護をし、身体の各機能を調節する
4群・・・淡色野菜、果物
大根、白菜、キャベツ、きゅうり、玉ねぎ
みかん、りんご、梨、バナナ、いちご など
ビタミンC、食物繊維、カルシウム、ミネラル、ビタミンB1、ビタミンB2 など
免疫力を高め、身体の各機能を調節する
5群・・・穀類、麺類、いも類、砂糖
ご飯、餅、パン、うどん、そば、スパゲッティ
さつまいも、じゃがいも など
糖質、ビタミンB1、ビタミンC
糖質性のエネルギー源となり、身体の各機能を調節する
6群・・・油脂類、脂肪の多い食品
サラダ油、ごま油、ラード、バター、マーガリン
マヨネーズ、ドレッシング など
必須脂肪酸、糖質、ビタミンA、ビタミンD など
脂肪性エネルギー源となり、身体に必要なエネルギーを作る
※必須脂肪酸はとても重要な働きをする栄養素ですが、体内で作り出すことは出来ません
3.三色食品群とは?
三色食品群とは、栄養素の特徴や働きをもとに食品を3つの群に分類したものです。6つの基礎食品群よりも分かりやすいので学校の給食で三色食品群が使われることも多く、子どもたちが幼稚園や学校で習うこともあり、子どもにも馴染みの深いものです。
赤色群・・・魚、肉、卵、牛乳
たんぱく質
血液や肉を作る
黄色群・・・穀類、いも類、砂糖、油脂
糖質、脂質
エネルギーや体温になる
緑色群・・・緑黄色野菜、淡色野菜、海藻、きのこ
ビタミン、ミネラル
身体の調子を整える
4.献立の立て方のコツ
主食、主菜、副菜、汁物を揃える
和・洋・中を取り入れてバリエーションに工夫する
動物性の脂肪や油分の摂り過ぎに注意する
味付けはなるべく薄味に
料理の色彩にも注目
献立を立てやすい順序
- まず主食の料理を決めます。ご飯、パン、麺類などの主食はエネルギー源としてとても重要な食品で、一日の約半分のエネルギーを摂取しているとも言われています。主食を抜いたダイエットをよく耳にしますが、主食を抜くとエネルギー不足になるので力が出ず元気に過ごしにくくなり、何もメリットがありません。主食は量を減らしてでも必ず食べて欲しい食品です。
- 主食が決まったら主菜の料理を決めます。魚、肉、卵、大豆製品などを使用した主菜は良質なたんぱく質と脂質を含むおかずの中心になります。特定の食品に偏ったり摂取する量が不足したりしないように気をつけながら動物性食品と植物性食品を上手く組み合わせてみてください。
- 副菜や付け合せを決めます。煮物、和え物、炒め物などの副菜と、漬け物や生野菜などの付け合わせはビタミンやミネラル、食物繊維が含まれています。食材や量など、主菜との全体的なバランスも考えながら決めましょう。
- 最後に汁物を決めます。汁物はたくさんの食材や栄養素を摂取しやすく、満腹感を得るのにも役立ちますが、あまりたくさん食べると塩分の摂り過ぎに繋がってしまうので、一日1~2食くらいまでが理想です。
5.朝食に汁物をプラスで簡単に栄養価アップ!
朝はバタバタと忙しかったり、寝起きであまり食欲が無かったりして朝食を簡単に済ませてしまったり抜いてしまう方も少なくないと思います。一日のエネルギー源を摂取するためにも大切な朝食に、汁物をプラスすると
- 夜寝ている間に失われた水分を補給出来る
- あたたかい汁物を飲むことで身体が目を覚ましてよく動けるようになる
- 朝食に不足しがちな野菜を効率的に取りやすい
など、ご飯派の方でもパン派の方でも同じでたくさんのメリットがあります。野菜などの栄養は茹でることで水に溶け出すので、汁物は食品の栄養素を余すことなく摂取出来ます。昼食や夕食に比べて多くの品目を摂りづらい朝食に、汁物をプラスするだけというのはとても手軽なのでおすすめです♡ですが、朝から汁物を作る時間がなかなか取れない!という方も多いのではないかと思います。そこで短時間で簡単に作れるレシピやアイデアをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください♪
簡単コンソメスープ
パン派の方には手軽に作れる『コンソメスープのもと』を使うのがおすすめです。市販のコンソメスープのもと(固形1個)に対して水400ml。これでベースのスープが出来るので、あとはお好みの野菜やウインナー、ベーコンなどを入れるだけ。とっても簡単に作れるので忙しい朝でも短時間で用意出来ますよ♪具材には冷凍食品のミックスベジタブルやブロッコリーなどを使用したり、時間に余裕がある時にはお子さんにお手伝いで好きな野菜を入れてもらうといつもよりも進んでたくさん食べてくれるかもしれませんね。コンソメスープのもと1個に対して水200ml、残りの200mlをトマトベースの野菜ジュースにするとミネストローネになり、さらに栄養価UPに★食べる前にクルトンやチーズを乗せてもおいしいですよ♪
味噌汁作りが時短になるみそ玉
ご飯派の方はやっぱり汁物は味噌汁が良いですよね。味噌汁にはたんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどいろいろな栄養素が豊富に含まれているので、ご飯だけでは足りない栄養を補うことが出来ます。味噌汁つくりの時短アイデアとして『みそ玉』があります。お湯を注いで簡単に作ることが出来、冷蔵や冷凍で1ヶ月ほど保存可能です。インスタントと違って手作りするという点も安心です。
用意するもの
- みそ・・・小さじ2
- 鰹節または顆粒だし・・・小さじ1
- ボウルにみそと鰹節を入れてスプーンで混ぜます
- 両手でみそをくるくると丸めます
- 丸めたみそを、空気をしっかり抜いてラップに包んだら出来上がり♪
※みそ玉に乾燥わかめや乾燥ねぎなどを混ぜたり、細かく刻んで加熱してある野菜を一緒に入れてもOKです。野菜を入れる場合は早めに使ってくださいね。みそによっては溶けにくいものもあるので、作るときは少しずつお湯を入れながら溶かすと良いですよ。
毎食完璧に用意するのはハードルが高いと思いますが、なるべく単品料理だけにならないように心掛け、一日を通して6つの基礎食品群を満遍なく取り入れることでなるべくたくさんの食品と栄養を摂取出来るようなバランスの良い献立になると良いですね。
最終更新日 2024年8月29日
この記事へのコメントはありません。