ネバネバシャキシャキとした食感が美味しいオクラ。夏の暑い時期には無性に食べたくなりますよね。オクラは栄養豊富で健康にも良い緑黄色野菜の仲間で、一年を通して手に入りやすく調理の手間も掛からない万能な野菜です。90%が水分と言われていますが、冷凍しても大丈夫!そのままだと日持ちしにくいオクラを長持ちさせられますよ♪今回はオクラのおすすめの食べ合わせや栄養効果と豆知識を紹介します。
1.旬の時期
オクラはハウス栽培でも育てられていることや、フィリピンやタイからの輸入もあるため一年を通して店頭で見掛けますが、7〜9月に旬を迎える夏野菜です。旬の時期に収穫されるものは特に栄養価が高くなります。狭い場所やプランターなどでも手軽に栽培出来るため、家庭菜園にもおすすめ。春〜6月頃までに種や苗を植え、収穫時期がくるとどんどん実がなるので夏の間はたっぷり楽しむことが出来ますよ♡
2.栄養と効能
栄養
・ビタミンB1、B2
・ペクチン
・ガラクタン
・アバラン
・βカロテン
・カルシウム
・カリウム
・タンパク質
・炭水化物
・ビタミンC
・ビタミンK
・ビタミンE
・葉酸
・マグネシウム
・亜鉛
・ビオチン
・鉄 など
効能
・夏バテの防止や改善
・免疫力アップ
・血液中のコレステロール値を下げる
・整腸作用
・血糖値を下げる
・糖や脂肪の吸収を緩やかにする
・胃の粘膜を保護する
・抗がん作用
・視力の維持
・生活習慣病の予防
・皮膚や粘膜を正常に保つ
・便秘の予防や改善
・利尿作用
・歯や骨を丈夫にする
・糖尿病の予防
・脳細胞を活性化させる
・老化防止
・疲労回復
・心筋梗塞の予防
・動脈硬化の予防
・脂肪や悪玉コレステロールの吸収を抑制する
・喉や肺などと呼吸器を守る
・イライラを鎮める
・抗酸化作用
・高血圧の予防
・赤血球を作るのを助ける など
3.種類
オクラは主に流通している星のように角張った形の「角オクラ」と、角がない「丸オクラ」の大きく2種類に分けられます。角オクラには五角形、六角形、八角形などさまざまな形がありますよ。
角オクラ
丸オクラ
紅オクラ
☆主な品種…ベニー、レッドサン、島の恋 など
ミニオクラ
花オクラ
白オクラ
4.食べ頃と見分け方
選ぶポイント
- 鮮やかな緑色でハリがあるもの
- 角がハッキリしているもの
- ヘタの切り口やガクがみずみずしいもの
- 表面の細かいうぶ毛が均一に密集しているもの
- やや小ぶりで大きすぎないもの
- 黒い斑点が出ていたり、黒ずんでいないもの
- 水分が抜けておらず、やや重みがあるもの
オクラは成長しすぎると種が詰まって実が固くなります。えぐみや苦味が出て味も落ちるので、なるべく5〜7cmくらいのものを選びましょう。
5.保存方法
オクラはアフリカが原産の野菜で乾燥と低温に弱く、生のままだと冷蔵庫に入れておいてもすぐにしなびて変色してしまいます。新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。なるべく育っているときと同じ状態になるように、ヘタを下にして入れると良いですよ。しかし、この方法でもせいぜい3日程度しか日持ちしません。すぐに使わない場合は冷凍保存するのがおすすめです。冷凍することで美味しさはもちろん、栄養価もキープすることが出来ますよ。生のままでも冷凍出来ますが、一度加熱をしてから冷凍すると使いやすくて便利です。解凍する必要も無く、冷凍したまま調理してOK。冷凍の場合は1ヶ月くらいで使い切りましょう。
生のまま冷凍する場合
加熱してから冷凍する場合
干しオクラの作り方
- オクラを洗ってから水気を取り、縦に半分に切ります(丸のままでも良いですが、半分にした方が簡単に作れるのでおすすめ)
- 干し野菜用のネットや大きめのザルにオクラの断面を上にして重ならないように並べ、ベランダや庭先などの日当たりと風通しが良い場所で天日干しして乾燥させます
- 3〜4日ほど天日干しして、水分が完全に抜けてカサカサした状態になっていれば出来上がり!ジップ付き保存袋や密閉出来る容器に入れて保存しましょう。
※天日干しして数時間〜1日経つと、表面が乾いて内側に水分が残っているセミドライの状態になります。セミドライのオクラは水で戻す必要が無く、そのまま調理可能です。冷蔵庫で4日ほど日持ちしますよ。
6.切り方
オクラにはビタミンなどの水溶性の栄養素が豊富に含まれているため、ヘタを全部切り落としてしまうと切り口から栄養素が流れ出てしまいます。ヘタも食べられるので変色している先端部分のみを切り、口当たりが良くないガクをくるりと一周剥き取ればOK。料理に合わせてお好みの大きさに切ってくださいね。また、オクラは細かく切るほどネバネバが増して風味が強くなりますよ。
小口切り・薄切り
縦切り
斜め切り
みじん切り
7.加熱方法
オクラには水溶性の栄養成分が多く含まれているため、加熱する場合は短時間でサッと茹でる程度にしましょう。なるべく栄養成分を損なわないようにするには、電子レンジでの加熱がおすすめです。お湯を沸かす手間や洗い物も少なくて済むので、一石二鳥の加熱方法です♪
茹でる場合
電子レンジを使う場合
加熱したオクラの粗熱を取るときは、必ずザルに上げて冷ましましょう。水に入れると柔らかくなりすぎてしまいます。
8.オクラと相性の良い食材
油
オクラにはβカロテンなど脂溶性の栄養素が含まれています。油を使って調理することで吸収率がアップしますよ。油で軽く炒めたり、ごま油を加えて和えたり、天ぷらにしたり、チーズやマヨネーズなど脂質の多いものと一緒に食べるなど、さまざまなバリエーションの料理で楽しめます♡
納豆、めかぶ
オクラと同じネバネバした食感で相性が良く、食物繊維が豊富に含まれているため相乗効果で腸内環境の改善が期待出来ます。暑くて食欲が落ちる時期などでも、ご飯や冷たい麺類と合わせるとスルスルと食べやすいのも嬉しいですね。
長芋
長芋には消化酵素が豊富に含まれているため、オクラと一緒に摂ると胃腸の働きを助ける効果がアップします。長芋もネバネバしているので相性も抜群。細く切って肉巻きにしたり、生春巻きなどにしても美味しいですよ。
肉類や卵などタンパク質を多く含んでいるもの
オクラに含まれているネバネバの栄養素にはタンパク質の消化や吸収を助ける働きがあります。タンパク質を多く含んでいる食材と一緒に食べることで効率的に吸収することができ、スタミナアップ、免疫力の向上、疲労回復、食欲アップなどさまざまな効果が期待出来ます。
鮭、キノコ類などのビタミンDを多く含んでいるもの
オクラは栄養豊富な野菜ですが、ビタミンDがほとんど含まれていません。ビタミンDを多く含んでいるものと一緒に食べると足りない栄養素を補うことができ、さらにカルシウムの吸収率が上がります。
9.オクラの豆知識
①簡単!オクラの下処理方法
オクラを購入すると緑色のネットに入っていることが多いですよね。そのネットに入れたまま約30秒流水で擦り合わせながら洗うだけで下処理も完了してしまうんです!ネットとの摩擦でうぶ毛が落とされて、キレイな状態になりますよ。洗うだけなので手間も掛からないのが嬉しいですね。
②「オクラ」って何語?オクラの歴史
オクラが日本に伝わったのは江戸時代末期から明治時代の初期頃と言われています。当時は独特な青臭さやネバネバ感が不評で受け入れられず、あまり普及しなかったそうですが、明治時代初期にアメリカから再度日本に伝わったのをキッカケに、日本でも本格的に栽培するようになりました。最初は食用ではなく観賞用として扱われていたそうです。食用として一般的に普及したのは1970年代に入ってからで、まだ歴史が浅い野菜と言えますね。
③オクラでコーヒーが作れる!?オクラコーヒーの作り方
オクラの種を使って作るコーヒーは、実は自宅でも簡単に作ることが出来るんです♪コーヒー豆と同じで、種の炒り具合によって味の深みや香ばしさが変わってくるので、色々試して自分の好きな味わいのコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか?オクラコーヒーはノンカフェインなので、カフェインを制限している方や妊婦さんも安心して飲めますよ♡
オクラコーヒーの作り方
- オクラをしっかりと完熟させ、中の種を取り出す
- フライパンにオクラの種を入れてフタをし、炒る
- お好みの状態に炒った種をミルで挽くか、すり鉢などを使って擦り潰して粉状にする
- コーヒーフィルターに入れてドリップしたら出来上がり
栄養価が高く、使い勝手も良いオクラ。料理に彩りもプラスしてくれるので、積極的に食卓に取り入れたい野菜ですね。
最終更新日 2024年10月1日
この記事へのコメントはありません。