子どもが苦手な野菜ランキングで必ず上位に入っているピーマン。独特の苦味と食感が苦手な方も多いですが、鮮やかなカラーが料理の彩りにもなり、栄養豊富なので積極的に食卓に取り入れたいもの。ピーマンは生で食べるのと加熱するのとでは栄養価が違い、調理法を一工夫することでより効率良く栄養を摂れるだけでなく苦手な方でも食べやすくなりますよ♡今回はピーマンの栄養と豆知識についてご紹介します!
1.旬の時期
ピーマンは全国的に栽培されていて、ハウスで作られているものが安定して出荷されるため一年中スーパーなどで見掛けますが、6〜9月が旬の夏野菜の仲間です。旬の出始めの頃のピーマンは種も柔らかく苦味が少ないのが特徴で、ピーマンが苦手な方でも食べやすいですよ♡元々は唐辛子を品種改良して食べやすくしたものでナス科トウガラシ属に属し、唐辛子よりも楕円形で甘みがあるものがピーマンとして栽培されるようになりました。
2.栄養と効能
ピーマンは身体に良い栄養素が豊富に含まれていますが、その中でもビタミンCが特に多くレモンの約2倍、トマトの約5倍ほど。赤ピーマンはさらに1.5倍の含有量があると言われていて野菜の中でもトップクラスです。また、赤ピーマンはビタミンC以外にもビタミンB1・B2、βカロテン、葉酸も緑ピーマンと比較するとおよそ2倍含まれていてとても栄養豊富。美容食としても最適です!
栄養
・βカロテン
・ビタミンA
・ビタミンE
・食物繊維
・葉酸
・カリウム
・クロロフィル(緑ピーマン)
・ピラジン
・カプサイシン(赤ピーマン) など
効能
・動脈硬化の予防
・高血圧の予防
・毛細血管を丈夫にする
・抗酸化作用
・不要なコレステロールを排出する
・生活習慣病の予防
・メラニン色素の沈着を防ぐ
・シミ、そばかすの予防
・老化防止
・免疫力アップ
・ガンの予防
・お腹の調子を整えて便秘を防ぐ
・視覚を正常に保つ
・コレステロールを低下させる
・風邪予防
・感染症の予防 など
3.種類
ピーマンは未熟なうちに収穫したものが一般的な緑ピーマンで、完熟させると色が赤くなります。熟して黄色やオレンジ、赤になったものを「カラーピーマン」と呼び、緑色のピーマンよりも甘みが強く栄養価が高いのが特徴です。
青(緑)ピーマン
主な品種‥さらら、みおぎ、京鈴など
赤ピーマン
カラーピーマン
主な品種‥ぷちピー、パプリ娘など
こどもピーマン
主な品種‥ピー太郎
ジャンボピーマン
主な品種‥とんがりパワー、ジャンピーなど
フルーツピーマン
主な品種‥アナスタシア、スウィーピー、セニョリータ、浜クロピーなど
ピートン
4.食べ頃と見分け方
ピーマンは形がへこんでいたり曲がっていても、鮮度や食べ頃とは関係ないので全く問題ありません♪色や触った時の感触に注目して新鮮なものを選んでくださいね。
選ぶポイント
- ・鮮やかな緑でツヤがあり、ずっしりと重いもの
- 表面に弾力があるもの
- ヘタがピンとしていてみずみずしいもの
- 形がいかり肩(肩が張っている状態)のもの(栄養を吸収するためにしっかりとぶら下がっていた証拠)
避けた方が良いもの
- 切り口が茶色く変色し、干からびているもの
- 表面にキズやしわがあり、変色しているもの
- 軽く押したときにフカフカしているもの(切り口から水分が蒸発して鮮度が落ちています)
5.保存方法
ピーマンを保存するときは水分をしっかり拭き取ってから一個ずつラップか新聞紙で包み、ジップ付きの保存袋またはポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れましょう。りんごやバナナなどと同じようにエチレンガスをたくさん出すので、一個でも傷んでくるとすぐに他のものに伝染して腐りやすくなるのですぐに使い切る場合以外はまとめて保存するのはNG。
使いかけのものはヘタとワタを取り除いてからラップに包んで冷蔵庫に入れ、2〜3日以内に使い切るのがベストです。また、ピーマンを使いやすい切り方でカットしてから1回分ごとに小分けしてラップで包むか、硬めに塩茹でしてからラップで包めば冷凍保存することも可能です。使いたい時は解凍せずにそのまま使えるので便利ですよ♪
6.切り方
ピーマンは繊維に沿って縦に切ると苦味がそのまま残り、繊維を断ち切るように横に切るとピーマンの細胞を壊してそこから苦味成分のクエルシトリンやピラジンが出てしまうのでさらに苦味が増すだけでなく、栄養素も流れ出てしまいます。切り方によって苦味や食感がかわるので、好みや料理に合わせて切り方を使い分けてみてくださいね!
簡単な種の取り方
- 洗ったピーマンを横向きに置き、ヘタから3〜4mmのところをカットしてヘタを切り落とします。
- ピーマンの内側に種部分と果皮がつながっているところがあるので、その部分に包丁で2cm程度の切り込みを入れます。
- 種の部分を手でつまんで軽くねじるようにしながら引っ張り出すだけ!きれいに取り出すことが出来ますよ♡
細切り(千切り)
輪切り
乱切り
角切り(色紙切り)
みじん切り
7.加熱時間
ピーマンは生でも食べられる野菜なのでサッと炒める程度でも充分ですが、加熱することで苦味が軽減され、甘味が増して食べやすくなります。ピーマンが苦手な方はじっくりと加熱するのがおすすめです。シャキシャキした食感や味わいを楽しみたい場合は強火で短時間で火を通すとピーマンの風味を損なわずに美味しさを楽しめますよ。
8.ピーマンと相性の良い食材
油や肉類など脂分の多いもの
油はピーマンに含まれているカロテンの吸収を促進してくれる働きがあります。また、ビタミンAやビタミンEは脂溶性の栄養素なので揚げ物や炒め物、マリネにすると効率的にたくさんの栄養を摂取できますよ。
もやし、牛肉、豚肉
夏バテの解消やクーラー病の改善などの効果が期待できます。暑い夏に積極的に食べたいですね。
にら、小松菜、ほうれん草、卵
ガンの予防や老化防止、美肌効果が期待できます。
こんにゃく、玉ねぎ、ふき
高血圧予防、動脈硬化の予防が期待できます。
9.ピーマンの豆知識★種とワタは栄養の宝庫!
ピーマンを調理する際、種やワタを捨ててしまう方がほとんどでしょう。種やワタはあまり食べられるイメージが無いと思いますが、実はピーマンは成熟途中で収穫しているので種やワタの部分も柔らかく、そのまま食べることが出来ますよ!ピーマン独特の苦味などはありますが味はそれほど強くないのでクセもありません。ピーマンの種やワタにはビタミン類が豊富に含まれていて、本体の含有量を上回るほどの量のカリウムや、本体には含まれていないピラジンという血行を促す効果が期待出来る栄養素もあり栄養の宝庫です♡
ピーマンが苦手な人や、鮮度が落ちて種が黒くなっているような場合は取り除いた方が良いですが、上手に使い分けて余すことなく食べてみてくださいね。旬の時期のピーマンはとても柔らかいので、フォークなどで穴を開けてから油を引いたフライパンで焼くと種やワタまで丸ごと美味しく食べることが出来ますよ♪
ピーマンは和洋中どんな料理でも使いやすく、栄養豊富で万能な野菜です。苦味がどうしても苦手な方は甘みの強い品種を選んだり、調理法を工夫してみてくださいね♡
最終更新日 2024年10月13日
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