子どもの急な骨折、困りますよね。手の骨折には三角巾が多く用いられますが、子どもには扱いにくく、白いので汚れも目立ちがち。そこで今回は簡単に作れる子ども用アームホルダー(アームスリング)の作り方を紹介します。自分で作れば生地も自由なのでオシャレも楽しめますし、小さなお子さんなら好きなキャラクター生地を使用することで骨折で沈んだ気持ちを持ち上げるきっかけにもなりますよ。
目次
1.三角巾よりアームホルダーがいい?
手を骨折すると、浮腫みやうっ血を防いだり、痛みを軽減するために三角巾が使用されます。ギプスを巻いた手を白い三角の布で腕を支え、首の後ろで縛って固定するのですが、これにはいくつかのデメリットも・・・
- 結び目が痛い
- 首や肩への負担が大きい
- 着脱が難しい
- 白いので汚れやすい
大人でも辛いので、お子さんは嫌がる子も多いと思います。そんな時に試してほしいのがアームホルダー(アームスリング)。片手での着脱も簡単で、結び目もなく、三角巾よりも首や肩への負担が軽減できます。そしておしゃれ感覚で楽しめるのも強みでしょう。お気に入りの生地を使ったり、通気性の良いガーゼやメッシュ素材で作るのもおすすめですよ。
2.必要な材料
- 生地(表布・裏布各1枚)
- アクリルテープ(かばんテープ) 25㎜幅×1.5m
- バックル・アジャスター 25㎜対応
- はさみ
- 定規
- チャコペン
- マチ針(クリップ)
- ミシン
3.型紙を作る
新聞紙や広告を使って型紙を作ります。今回は小学校中学年くらいの子(身長120~130㎝程度)を対象に作るので、出来上がりサイズが16×35ぐらいの大きさで作ります。新聞紙を二つ折りにしてわが下にくるように置きます。長方形にカットしたら使いたい人の腕に当てて大きさを確認しましょう。大体の大きさが決まったら肘の部分とその対角をカーブにカットします。
※写真では左側が手、右側に肘がくるイメージです。
身長の目安 | 出来上がりサイズ | 必要な生地の大きさ | |
幼児 | 100~120㎝ | 14×32 | 32×34 |
小学校低学年 | 120~130㎝ | 16×35 | 36×37 |
小学校高学年 | 130~150㎝ | 18×38 | 40×40 |
中学生以上 | 150㎝~ | 20×42 | 42×42 |
※「生地の大きさ」・・・縫い代を足しています。
4.生地を裁断する
型紙に合わせて生地の裁断をしていきます。(型紙は二つ折りした状態で使用します)表布と裏布をそれぞれ二つ折りし、わを下にして置きます。底辺を合わせるようにして型紙を重ね、型紙よりひと回り(+1㎝)大きく裁断します。裁断した生地を開き、外周にロックミシンをかけるかジグザグ縫いをしてほつれ留めしておきましょう。
5.袋状に縫う
表布と裏布をそれぞれ中表に二つ折りし、肘がくる方の端(ピンク色の線)を縫い代1㎝で縫い合わせます。縫い始めと縫い終わりは返し縫いをして下さいね。
6.返し口と紐取り付け位置を開けて縫い合わせる
裏布を表に返し、表布の間に挟んで中表に合わせます。表布と裏布の端を合わせてマチ針(クリップ)で留めます。
表と裏それぞれにテープを取り付ける部分と返し口の印をつけます。
テープを取り付ける位置・・・肘側に2㎝(縫い代除く)、カーブ横に4㎝
返し口・・・サイドに7㎝テープの取り付け口と返し口を開けて縫い代1㎝で縫い合わせていきます。写真の状態のまま縫ってしまうと、腕を入れる部分が塞がってしまうので内側を開いて(2枚ずつ)縫いましょう。
7.アクリルテープをカットしてバックルとアジャスターを通す
アクリルテープ(かばんテープ)を20㎝カットします。短い方にバックル(メス)を通し、長い方にバックル(オス)とアジャスターを通します。
8.アクリルテープを取り付ける
返し口から少しずつ生地を引き出し、表に返します。定規の角を使って、端までしっかり返し、形を整えます。
紐取り付け口にアクリルテープの端を2㎝ずつ入れてマチ針で留めます。肘側の紐取り付け口には、縫い代を開いて整えてからアクリルテープを挟みましょう。端から3㎜程のところにステッチをかけて返し口も綴じていきます。アクリルテープのところは2~3回縫い返して頑丈にしておきましょう。
9.仕上げ
実際に付けてみて紐の長さを調節し、余分な部分をカットします。切り口はライターなどで炙ってほつれ留めをしておくと安心ですよ。
10.肩への負担をもっと軽減!肩紐カバーの作り方
アームホルダーは結び目もなく肩紐がフラットなので、三角巾に比べたら負担も少ないのですが、水筒にも使える肩紐カバーをつければ肩への負担をもっと軽減することができますよ。すごく簡単に作れてしまうので、こちらも一緒に用意してみて下さいね。
左右どちらの手にも使用可能です。ただでさえ不自由な思いをする骨折の期間、少しでも楽に過ごせると良いですね。
最終更新日 2024年7月6日
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