2024年の節分は2月3日、恵方は東北東やや東です。節分の日には豆まきをしたり恵方巻を食べたりするご家庭は多いと思いますが、子どもに「なんで豆まきをするの?」「恵方巻って何?」と聞かれたらすぐに答えられるでしょうか。この記事では子どもに知らせたい節分の由来や基礎知識を、子ども向けの説明の仕方のポイントと併せて詳しく紹介致します!これまで当たり前に行ってきた節分の行事について、今一度親子でおさらいしてみませんか?
1.節分とは?
節分は1年に4回ある?!
節分に行うこと
2.豆まきはどうしてするの?
先述した通り、豆まきは「ついな」という宮中の行事が由来となっています。立春の頃になると「新しい年も無事に過ごせますように」という願いを込めて鬼を追い払う行事を行っていました。室町時代以降は現在のような豆をまく習慣に変わり、江戸時代には町の人たちにもその風習が広まっていきました。
なぜ豆をまくようになったの?
豆まきのかけ声は全国共通?正しい豆まきの方法とは
正しい豆まきは以下の通りです。
- いり豆を用意し、桝に入れて神棚にお供えする。神棚がない場合は、目線より高い場所に白い紙を敷いてお供えする。この、お供えした豆を「福豆」と言います。
- 鬼が活動し始めると言われる20時以降に豆まきを開始します。鬼が活動し始める暗くなってきた時間帯に豆まきを行います。家中の戸を開け、玄関からスタートして家の中と外に豆をまきます。この時、かけ声をお忘れなく。通常豆をまくのは家長や年男(年女)とされていますが、お家ではお子さまも一緒に「悪い鬼を追い払おうね」と節分という行事を体験するのもいいですね。豆の代わりに小さなお菓子をまくのも良いでしょう。
- 豆まきが終わったら戸をしっかり閉め福を逃がさないようにし、鬼を締め出します。そして家族で福豆を頂きましょう。福豆は、自分の年と同じ数か1つ多い数を食べます。これを「年とり豆」と言います。
福豆を頂く時の注意事項
(参考URL:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/)。
6歳を過ぎたら年齢と同じ数の6粒程度から、保護者の方の見守りの下で注意しながら食べるようにしましょう。まいた豆を小さなお子さまが拾って口に入れてしまう危険を防ぐため、個包装された豆を使うのもおすすめです。
子どもに説明するときのポイント
- 「どうして2月3日に豆まきをするの?」
→「昔は2月3日に新しい年が始まると言われていたんだよ。新しい年をみんなで元気に過ごせるようにってお祈りしながら、悪い鬼をお豆でやっつけるの」 - 「なんで鬼をやっつけると元気に過ごせるようになるの?」
→「鬼には良い鬼もいるんだけど、中には病気や悪いことを起こす鬼もいるの。だから鬼を追い払うと、みんなが元気に過ごせると言われているよ」 - 「豆をまくのはどうして?」
→「豆には神様のパワーが入っているんだって。鬼は豆が苦手だから、豆まきをすると鬼が逃げていくよ」 - 「豆を食べるとどうなるの?」
→「鬼を追い払ってくれる神様のパワーが入っている豆を食べると、その年を元気に過ごせると言われているんだよ。自分の年と同じ数だけ、よく噛んで食べてみよう(6歳以上)。」
3.鰯の頭を飾るのはなぜ?
炙った鰯の頭をヒイラギの枝に刺したものを「やいかがし」と言います。これを家の入口に刺して鬼を追い払います。鬼は鰯の臭いを嫌がり、鬼の目を刺すことができるヒイラギのトゲも苦手なので、やいかがしを飾ることで鬼を追い払うことができると言われています。鰯の頭を炙ることで臭いがキツくなり、その強い臭いは厄除けや魔除けの効果があるとも考えられています。
やいかがしはどこで手に入る?準備の方法や後片付けについて
飾ったやいかがしを片付けるタイミングは立春、つまり節分の翌日という地域が多いです。1年間飾っておいたやいかがしを翌年の1月に神社でお炊き上げしてもらう風習もありますが、立春に片付けるのが一般的です。近くの神社でお炊き上げが行われていたらそこに持ち込むのも良いですが、家で簡単に処分するには粗塩を振って清めて半紙や新聞紙に包んでゴミとして処分しましょう。
子どもに説明するときのポイント
- 「このトゲトゲの葉っぱと魚は何?」
→「この葉っぱはヒイラギ、魚はいわしという名前だよ。鬼はこのトゲトゲやニオイが嫌いなんだって。ヒイラギにいわしの頭を刺したものをやいかがしと言うよ」 - 「どうして玄関に飾るの?」
→「鬼が嫌いなやいかがしを玄関に飾っておけば、鬼が家の中に入ってこないように守ってくれるんだよ」
お子さまと一緒にヒイラギの葉っぱを近くで観察してみたり、焼いた鰯の臭いを実際に嗅いでみると、より一層お子さまの興味関心が生まれます。「トゲトゲは痛そうだし、魚はすごいニオイがするなぁ。鬼が逃げていくいだろうな」と実感できるでしょう。
4.恵方巻はなぜ食べる?
節分の日に恵方巻を食べる習慣が全国に広まったのは、実は2000年代頃から。関西地方から「恵方巻」という名前が広がり、今では全国のスーパーやコンビニエンスストアで販売されています。恵方巻のルーツは所説あり、大阪の花街という場所で商売繁盛を願って食べられていたという説や、寿司や海苔の商人たちが広めていったという説もあります。
今年の恵方は?恵方巻の食べ方
子どもも食べられる恵方巻は?
①かみきれ~る 焼きのり/はごろもフーズ
国内産の乾のりが使用された歯切れの良い海苔で、太巻き作りにピッタリ。切り込み加工が施されているので、小さなお子さまや年配の方でも噛み切りやすくなっています。
②くるくる海苔パンチ/ダイソー
海苔を差し込んでつまみをクルクル回すだけで、海苔にたくさんの小さな穴が開きます。お子さまと一緒に作業しても楽しいですよ♡
子どもに説明するときのポイント
- 「恵方巻って何?」
→「豆まきややいかがしと同じで、今年も皆が元気に過ごせますようにってお願いしながら食べるお寿司だよ」 - 「なんで巻き寿司を食べるの?」
→「長い食べ物は長生きができると言われていて、長さがある巻き寿司も縁起が良い食べ物なんだ。具材には、七福神っていう幸せを持ってきてくれる神さまを表す7種類の具材が使われていて、それを海苔で巻いて幸せが来るように願って食べるんだよ。幸せが逃げていかないように、お話をしないで最後まで静かに食べるよ。」 - 「こっち(恵方)を向いて食べるのはどうして?」
→「この方向に、今年の幸せを持っている神様がいると言われているからだよ。神様は毎年場所を移動するんだって。今年はこっちに神様がいるんだよ」
5.子どもと一緒に楽しめる節分に関する本
古くから伝わる風習は、お子さまにとっても興味深い行事です。それをもっと深く知ったり楽しみながら学んだりできる事典や絵本があります。1月中旬ごろから図書館にも節分関連の本を特集したコーナーが作られることもあるので、借りに行くのもオススメです。お子さんに節分について説明したりするのが苦手なママにもおすすめです。
①『せつぶんセブン』
ある日、子どもたちの下に「せつぶんセブン」という謎のヒーローが空から飛んできます。節分の豆を用意し、みんなの心の中にいる「よわむしおに」や「こわがりおに」を退治するために鬼のお面を作って豆まきをします。そこへ突然大きな青鬼がやってきて…?!ヒーロー好きのお子さまはもちろん、どんなお子さまも親しみやすいせつぶんセブンと一緒に節分について学んだり鬼をやっつけるドキドキを味わえたりする節分にピッタリの1冊。
②『たのしい行事と工作 2がつのこうさく げんきに「おにはそと!」』
ティッシュの箱や紙皿、牛乳パックにスポンジなど家にある身近な材料で節分に関する工作が楽しめる本です。鬼のお面や指人形、表情が変わるくにゃくにゃ鬼を始め、ボーリングや玉入れ遊びなど体を使って遊べるゲームの作り方も載っています。節分の他に、雪やバレンタインデーなど2月にぴったりの工作も掲載されていますよ。
③『きせつのぎょうじえほん』
1月から12月まで、それぞれの月にある行事の由来や物語が楽しめる絵本。その行事で行うこと・飾り・食べ物などが優しい挿絵と共に詳しく描かれています。お家の方に向けた一口メモも載っています。
④「かこさとし こどもの行事 しぜんと生活 2月のまき」
『からすのパンやさん』や「だるまちゃんとてんぐちゃん」でお馴染みのかこさとしさんが描く、子どものための行事の本。2月のまきには節分を始め、針供養・雪あそび・バレンタイン・うるう年など様々な出来事が描かれ、詳しい由来以外にも遊びの方法や工作、花飾りの作り方など子どもたちが楽しめる工夫がたくさんちりばめられています。こちらは大型本になります。
⑤『うたう♪たべる!あそぶ!12か月の行事のえほん』
行事にちなんだ童謡や食事・おやつレシピ、季節の工作などを網羅した1冊。まだ由来などをお話しても少し難しい小さなお子さまも、「まめまき」を始めとした歌や手遊びを通して行事を身近に感じられるはずです。レシピも、見た目から華やかで美味しそうなメニューばかりなので、この1冊があれば親子で行事を目いっぱい楽しむことができますよ♪
⑥『絵でわかる社会科事典 第2期 ④年中行事・祭り』
小学生以上のお子さまに特にオススメなのがこちらの事典。難しい漢字にはフリガナがふってあり、今回の記事の前半でお話した季節の変わり目に関する説明や各行事の由来についても詳しく載っています。行事だけでなくお祭りに関する情報も多く、実際の写真が沢山載っているのでお子さまにとっても日本の様々な文化がイメージしやすくなります。この本を読んで興味が湧いた行事に実際に参加しに行ったりその地域に遊びに行ってみるのもいいですね。こちらも大型本になります。
由来を知るとより一層節分の行事を大切にしたくなりますね。親子で楽しみながら、今年の福を呼び込みましょう!
最終更新日 2024年8月16日
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