国家資格を始めとした様々な資格は、主婦の方が新たにキャリアを築いていこうと思い立ったときに強い味方になってくれる存在です。持っていると就職時に強みになる資格や在宅で取得できる国家資格もあり、子育て中に挑戦することができる試験も多くあります。今回は、目標とする生活や将来を実現するために一歩踏み出そうと考えている方に向けて、主婦におすすめのお金になる資格8選を種類別に詳しく紹介いたします。
1.お金に繋がりやすい資格とは?
採用に繋がる資格
つまり資格を持っていることが採用条件に直結し、持っているとかなり大きな強みとなる資格です。例えば看護師も業務独占資格の1つです。もちろん資格取得まで簡単な道のりではありませんが、取得できれば希望するキャリア形成の道に繋がります。もう1つの“名称独占資格”は、その資格を持っている人だけが資格の呼称を名乗ることができるというもの。紛らわしく似たような名称で名乗ることも禁止されています。
保育士や管理栄養士がそれにあたります。ただ、名称独占資格はその資格がない方でも有資格者と同じような行為を実施することはできます。また、公的資格や民間資格の中でも、履歴書に記載があると目に留まる資格があります。たとえば金融関係や不動産関係ではファイナンシャル・プランナー、事務系では日商簿記・医療事務・秘書検定、IT系ではマイクロソフトオフィススペシャリスト・ITパスポートなどが挙げられます。資格があれば採用される、というわけではありませんが、「業界に関する知識がある」「独学で勉強した」という前向きな姿勢や知識が採用に関わることもあります。
お給料に繋がる資格
2.ビジネス系資格3選
①社会保険労務士(社労士)
社労士とは、企業から依頼を受けて保険にまつわる業務を代行する仕事です。健康保険・雇用保険・厚生年金など社会に出て働く際にとても重要な制度に関する仕事なので、安定性が高いですし経験を積んで独立開業することも可能。各種法令に基づいて書類を作ったり申請したりする必要があるため、幅広い知識が要求されます。受験資格も厳しい(4年生大学の卒業者、労働・社会保険関係業務に3年以上従事など)ですし、合格率も10%を切っています(令和2年8月に行われた試験は合格率6.4%)。ただ、安定性が高く収入も期待できる職業ですし、通信教育でも勉強することができます。実際に通信教育を利用して在宅で勉強をして合格された主婦の方もいます。コミュニケーション能力・きめ細やかな対応・協調性が求められる職業でもあり、社労士として活躍している女性も多いそうですよ。
受験料 :15,000円
②税理士
税理士は、税務関係のエキスパート。所得税・法人税・相続税など税金に関する相談を受けたり書類を作成して申告したりする業務を行います。この税務代理は税理士の独占業務となっています。社労士と同じく取得までは険しい道のりで、数年かかって資格を取ったという方も少なくありません。ただ、子育てをしながら資格を取得したという方もいますし、科目合格制なので少しずつレベルアップしていくことも可能です。
税理士は必修2科目と選択3科目の計5科目を受験しますが、5科目を一度に合格する必要はありません。一度合格するとその科目は最終合格まで合格として扱われ、「試験に不合格だったので初めからやり直し」ということがありません。企業によっては1科目でも合格すると報奨金が出ることもあり、目標に向かってコツコツ挑戦していくことができます。税理士にも、いくつもの通信講座が開講されているので、自宅で勉強したい主婦の方にもおすすめです。
受験料 :1科目3,500円、2科目4,500円、3科目5,500円、
4科目6,500円、5科目7,500円
③秘書技能検定
秘書技能検定は誰でも受験が可能で、合格率も3級では約70%と高い割合となっています。秘書技能検定では上司のスケジュール管理や事務処理などを始め、一般常識・マナー・電話応対など普段の生活でも役に立つ知識が必要とされます。そのため、試験勉強をして秘書技能検定に挑戦することで仕事以外の場でも生かすことができます。また、先述した通り秘書技能検定を持っていると資格手当が支給される会社もあります。特に準1級や1級といった上位の資格を持っていると、転職や就職にも有利だと言われています。
受験料 :3級2,800円、2級4,100円、準1級5,300円、1級6,500円
3.医療系資格3選
①登録販売者
登録販売者は2009年に新薬事法が施行されたことで設けられた資格です。薬の中には薬剤師だけが販売することを許可されている第1類医薬品の他、第2類医薬品・第3類医薬品があります。第2類・第3類医薬品はドラッグストアなどで多く扱われていて、登録販売者の資格を持っているとこれらの医薬品を扱うことができるようになります。
身体の悩みを抱いて来店したお客様に正しい情報を提供して薬のアドバイスをする仕事はやりがいもあり、常に進歩していく医薬品に関する勉強をして自分自身も成長していける職業です。医薬品を販売している店舗には薬剤師または登録販売者の常駐が義務付けられているため、ドラッグストア・コンビニエンスストア・スーパー・ホームセンターなどから需要が高く、活躍の場も広がっています。パート勤務でも資格手当が加算されるところも多く、主婦の方にも人気の資格となっています。
受験料 :12,800円~18,100円(都道府県によって異なる)
②看護師
言わずと知れた国家資格である看護師は、やりがいがあり安定性も高いことから女性に人気の職業です。夜勤がある職場もありますが、在宅ケアや診療所など働き方もライフプランに合わせて選ぶことが可能です。
看護師資格を取得するためには、文部科学大臣指定の学校や都道府県知事の指定した看護師養成所を卒業しているといった受験資格が必須で、主婦の方が看護師になろうと決意した場合は家庭との両立を考える必要があります。家族のサポートも必要になりますので、通学中や実習中の生活をどうするか計画を立てましょう。
在学中にしっかり学ぶことができたら、試験の合格率は国家資格の中でもとても高い数字が出ています。2021年2月の試験では90.4%だったそうです。
看護師として働き出したあとは大きな収入アップも見込めますし、家族の都合で引っ越すことになっても看護師資格があれば日本中どこでも仕事があるということも主婦の方が働くうえで大きなメリットになります。
受験料 :5,400円
③介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、以前「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格で、介護職に就きたい方にとっては登竜門とも言えます。講義と実技演習を通して介護の基礎を学び、筆記試験に合格すると資格が取得できます。在宅だけでは取得できずスクールなどで研修を受ける必要がありますが、土日中心に通える・短期集中型で通えるといった特色があるので生活に合わせて選ぶことができます。働きながらカリキュラムを受けている人も多いそうですよ。
現在介護施設や事業所は全国的に増えていて、介護職の求人は全国どこでも行われています。また、家族の介護をすることになった場合にもその知識が役に立ちます。また、介護職員初任者研修を入口に、実務者研修・介護福祉士・ケアマネージャーなどの上位資格にチャレンジしてキャリアを形成していくこともできます。
受験料 :実施している団体によって異なる
4.教育・生活系資格2選
①保育士
働く女性の増加と比例して、保育のニーズも年々高まっています。保育士は保育所や養護施設、児童館に乳児院など様々な場所で活躍できる仕事です。職員向けの企業内保育所やコンサートや劇場などでの一時保育など、働き方の多様性も人気の一つ。保育士資格があれば「働き口がなくて困る」ということは考えにくいでしょう。また、絵本を読んだり歌を歌ったり絵を描いたり運動したりと、普段の子育てで行っているようなことも求められるため、育児経験も大きな武器となり得ます。
保育士試験に挑む場合は、専門学校に通ったり通信講座を利用する方法の他、テキストを購入して独学で資格を取得する方もいます。8科目の筆記試験すべてに合格すると実技試験が行われ、先述した税理士と同じように一度合格した科目は3年間有効なので3年かけてじっくり学んで合格する方も多いそう。早いと数ヵ月で取得に至る方もいるので、今の生活の中でどのように勉強していつ頃資格を取得したいのかご自身に合う道が選択できます。
受験料 :12,950円
②日本語教育能力検定試験
外国の方に対して語学としての日本語を教える仕事である日本語教師。国際化が進む中でニーズの高まっている分野でもありますし、日本語教育能力検定試験の有無が採用条件として組み込まれている企業もあります。資格を取って実際に働く場合、日本語学校や大学などの留学生センターで勤務したり地方自治体の国際交流部門などが活躍の場になります。主婦の方におすすめの働き方としては、日本語学校で非常勤講師として働き希望の時間内で働いたりオンラインレッスンの講師として自宅にいながら働くという方法があります。通信講座を受講して試験に挑む方もいますが、「テキストを購入して独学で合格した」という方も多いので、主婦の方でもチャレンジしやすい資格です。
受験料 :10,800円
資格取得をきっかけに希望の職に就けたりキャリアアップの第一歩となったりと、将来への道が広がっていきます。自信と知識を胸に、思い描く生活を実現させていきましょう!
最終更新日 2024年11月19日
この記事へのコメントはありません。