子供のスイミングスクールの選び方。気になる料金や効果

何か習い事をと考えた時パッと挙がるスイミング。「スイミングを習うと身体が強くなる」とも言われています。他と習い事と比べても、親の負担も少なく、個々に合ったペースで進められるので気軽に始められるのも魅力でしょう。ただ「スイミング=高い」というイメージが強く、料金が気になる親さんも少なくないでしょう。そこで今回は、スイミングスクールの選び方や費用、効果をまとめてみました。

1.スイミングスクールとは?

スイミングスクールとは泳ぎ方を身につけ、全身運動による体力の向上と、競技としての泳ぎ方の習得を目的とした習い事です。スイミングクラブや水泳教室とも呼ばれます。スクールはおおよそ、年代別に「乳児」「幼児」「小学生」「中高生」のコースに分かれています。スクールによっては、これとは別に「選手育成コース」を設けているところもあり、「中高生」クラスがそれに該当する場合もあります。

乳児コース(ベビーコース)

生後6ヶ月頃から始められ、多くがお母さんとペアでの参加となります。レッスン内容は、水中でのお母さんとの触れ合いがメインとなり、恐怖心の芽生えない赤ちゃんの時期から水中で体を動かす体験することで、水への恐怖を持つことなくスイミングを始められるメリットがあります。

幼児・小学生コース

両コースとも、水泳がはじめてお子さんは、水に顔を付けることや水中に潜って「水に慣れる」ことからスタートします。次に、ビート板などの用具を用いて短い距離をバタ足で泳ぎ、ある程度補助なしで泳げるようになったら、平泳ぎ・クロール・背泳ぎ・バタフライなどの泳ぎ方を習得し、距離やタイムの向上を目標にしていきます。

中高生・選手育成コース

全国・地域レベルの大会への出場や、上位入賞を狙う競泳選手を育成することを目的としたコースで、元選手など優秀なコーチの指導を受けます。より濃い内容の指導を受け練習時間も増えるため、月謝は通常コースより高くなります。

2.メリットとデメリット

メリット

  • 身体・運動機能の向上
    水泳を習うことで得られるのは、泳げるようになることだけはありません。水中で運動を行うと言うことは不安定な水の抵抗を受けながら体を動かすことであり、体全体の筋肉や感覚機能を養い、お子さんの身体機能をバランスよく高めることができます。また、浮力が働き筋肉や骨への負担が少なくなるので、体が未発達であるお子さんにはぴったりのスポーツであると言えます。
  • 体が丈夫になる
    よく、喘息の子には水泳を習わせると良いと聞きませんか?これは、水中は胸に水圧がかかるため、呼吸機能が活発になり、陸上運動に比べて心肺機能を向上させることができるためです。また、体温より低い温度の水中で活動するので、基礎代謝や免疫力が向上し、病気をしにくい身体づくりができるとも言われています。
  • 目標を達成する経験ができる
    多くのスイミングスクールでは進級制度が設けられています。お子さん一人ひとりが自分の目標に向かって練習を重ね、テストに挑戦します。その過程で、目標設定術や目標達成術を身につけることが期待できます。合格すれば、それは成功体験となりお子さんの自信につながるでしょう。/li>

デメリット 

  • 感染症のリスクがある
    水泳のデメリットとして挙げられるのが感染症です。主な感染症としてはプール熱と呼ばれる「咽頭結膜熱」や、「流行性角膜炎」、そして目の痛み・充血・眼脂をともなう「急性出血性結膜炎」などがあります。また皮膚で発生する、「伝染性膿痂疹」(とびひ)、「伝染性軟属腫」(水いぼ)も一例です。一般的に一定濃度の塩素で消毒されたプール水であれば感染症は防げると言われており、各スイミングスクールで基準に沿った管理をしているでしょうが、個人でできる対策として以下のことに気を付けましょう。

    ・プールに入る前にシャワーで汗や汚れを落とす
    ・ゴーグルを着用する
    ・出た後はうがい、手目の周りの洗浄、シャワーを浴びる
    ・水泳帽やタオル、ブラシの共用は避ける
    ・皮膚に傷や炎症のある時はプールに入らない

  • 塩素に反応を起こすことがある
    プール水の消毒に使われる塩素に対して反応を起こすお子さんもあります。具体的な反応としては皮膚炎や鼻炎、喘息などのアレルギーに似た症状が挙げられます。今までに水泳で体調が悪くなったことがあったり、心配のある場合はお医者さんに相談してみましょう。

3.いつから始める?

「子どもが生まれたらスイミングに通わせたい」お子さんが生まれる前から、漠然とそんな風に考えてるママも多いことと思います。でもいざお子さんが生まれると、通わせるタイミングに悩むもの。スイミングに通うことで得られる効果も多いので、早いうちから水に慣れていくことに損はありません。大きくなればなるほど想像力が働き、水への恐怖心も大きくなったりします。

ただ、それも個人差があります。もちろんお子さんがやる気になった時が一番いいのですが、スイミングの場合、他の習い事と違って「水への恐怖」が付きまといます。水が怖い・水が鼻に入った経験・溺れた経験がある子もいるでしょう。お子さんにスイミングを習わせたいというママの中には、「身体が丈夫になるから」という理由以外に「お子さんが泳げない」という悩みを抱えたママも多いかと思います。お子さんが水への恐怖心をもっている場合、他の習い事と違ってお子さん自身が」「やりたい」と言い出す可能性は低いでしょう。そのためお子さんの性格や心の成長も見ながら、親さんが今だと思ったタイミングで始めるのがベストです。

3歳前

スイミングを習いはじめるタイミングとして、3歳までにはじめるのが良いとよく言われます。3歳前後は恐怖心が芽生える時期であり、水に入るという恐怖心は年齢が上がるにつれ大きくなってくるので、できるだけ早い方が良いという考えです。またお母さんのおなかの中で、羊水に浮かんでいたころの感覚が残っているうちに、という考えからもきています。最近では「ベビースイミング」を取り入れている教室も多く、まずは親子で水遊びを楽しむことから始めます。水に慣れて恐怖心も少なくなった頃にママと離れて技術を磨くという流れになるため、一番スムーズに通えるのではないでしょうか?

5歳前

神経回路の形成の発達は10歳頃までに大人に近いレベルに到達すると言われ、発達が著しいのは5歳前後だと言われます。ですから神経系の発達を期待するなら伸びしろの多い5歳までに始めるのが良いでしょう。この頃は、一人でできることが格段と増え、周りの人と仲良くしたり、ルールを守ることもできるようになる年頃です。習い事を始めるのによいタイミングであるでしょう。

小学校入学前後

大半の小学校では体育の授業で水泳が組まれています。水泳は好きな子と苦手な子がはっきりとわかれる授業でしょう。授業への対策や子どもの憂鬱な気持ちを減らそうと、小学校入学のタイミングでお子さんをスイミングに通わせる親御さんも多いようです。また、その時期は水中への恐怖心も薄れてくる場合もあり、抵抗なく始められるでしょう。もちろんお子さんの中にはどうしても苦手・・・という子もいるでしょう。学校の授業も1,2年のうちは水に慣れることから始まります。「水が苦手」「泳げない」という子も低学年のうちにプールに通い始めることで、授業で本格的に泳ぎが始まる頃までには他の子と大差なく泳げるようになるでしょう。

「学校の授業で泳げるようになれば・・・」と考えている親さんもみえるかもしれませんが、学校のプールの授業は年に数回。それも雨が降ったりすれば中止になってしまうので、学校の授業だけで水泳の技術を磨くのは難しいとも言われています。水への恐怖心が強い子なら尚更難しいでしょう。将来を見据えて少しでも泳げるようにしてあげたいと考えているのなら、スクールに通うことも考えてみてはいかがでしょう。授業で泳げるようにならなかったらでもいいかな・・・というのも一つとは思いますが、女の子の場合、中学年になる頃から身体のシルエットも変わってきます。また生理が始まったりすると「水泳」自体に抵抗も出てくるかと思いますのでそういった点も考えてあげられるといいですね。

いつ始めるにしても、楽しく続けるためには本人のやる気が大切ですね。また、この時期を過ぎてスタートするのも、決して遅くはありません。お子さんが関心を持った時に見学や体験教室に誘って参加することをおすすめします。

4.月謝の相場

スイミングの月謝の平均的な相場は、教室により幅はありますが、週一回の練習頻度で5,000円~8,000円ほどです。お子さんが上達してきて選手コースになると10,000円を超える場合もあります。週に二回以上のコースが組まれている教室の場合にはもう少しかかるでしょう。他に入会金として、5,000円~10,000円が必要となります。入会金に関しては、キャンペーンを行っている教室も多く、キャンペーン期間中は入会金が不要になったり、体験教室からの入会で無料になることもあります。

入会を考えてみえる場所があるならば、あらかじめ調べたり問い合わせてみるといいですね。さらに年会費の要るスクールもあります。年会費は3,000円前後が主流のようです。また、送迎バスを用意しているスクールもあり、利用すればその費用や、スクール以外の大会に出場するようになると、エントリー費用として2,000円から3,000円が大会ごとに必要となります。

5.必要なもの

水着 

水着 男の子
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水着 女の子
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水着は種類も価格も様々ですが、競技用水着と呼ばれるものから選べば間違いありません。ただスクールによっては、スクールで統一されたものがあったり、形を指定しているところ多いので、購入前に確認しましょう。

ゴーグル

子ども用ゴーグル
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水中での視界をクリアに保ち、眼病予防にもなるので、装着したいアイテムです。ゴーグルは、顔が痛くなりにくいクッション付きや、曇り止め加工されたもの、ゴムでかぶれやすい人のためにシリコンなどを使用したものなど、種類が豊富です。実際に装着してみて、付け心地の良いものを選びましょう。またミラー加工されたものやブルーやパープル系の色付きは日光を吸収・反射し、屋外での使用に適しているので、屋外で大会など場所により使い分けるのも良いです。普段眼鏡をかけているお子さんには、度付きのゴーグルも販売されています。スクールによって、「ゴーグルはある程度泳げるようになってから」と使うタイミングが決められているところもあるので、そちらも確認してから購入しましょう。

スイミングキャップ

スイミングキャップ
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スイミングキャップの素材は、メッシュ、テキスタイル、シリコンなどいろいろあります。素材によりそれぞれメリット・デメリットがあります。メッシュタイプは水を通し、比較的安価です。伸び縮みしにくい素材でサイズが豊富にあるため、お子さんに合ったサイズを選びましょう。テキスタイルキャップは水着と同じ素材でできています。メッシュ素材と同じく水を通します。縦横に伸びるので2wayキャップとも呼ばれ、フィット感が良く、着脱しやすい利点があります。シリコンキャップはシリコン素材のため、水の抵抗を抑えることができます。水を通さないので、塩素水で髪の毛を痛めたくない方や耳に水が入るのを防ぎたいお子さんにお勧めです。締め付け感が強いので、嫌がるお子さんもいます。

ラップタオル

ラップタオル
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着替えに欠かせないラップタオル。スカート状になっているのでデリケートゾーンを他人に見られることなく着替えることができますよ。他にもこれらを入れるかばんが必要となります。指定がなければ、学校や園で使用しているスイミングバッグを使えばいいと思いますが、スクールによっては指定品がある場合もあります。

6.どこに通う?選び方のポイント

通いやすさ

全ての習い事に共通することですが、通いやすさは、スクール選びの大きなポイントとなります。送迎やお子さんへの負担を考えなるべく近いところが良いでしょう。スイミングスクールにはバスによる送迎を行っているところもあります。バスで通えるのであれば、自宅から距離のあるスクールでも送迎の負担なく通わせることができますね。

レッスンの日程

スイミングスクールはレッスンコースにより、曜日と時間帯が定められています。ほとんどのスクールが、学校や幼稚園、保育園の終了時間に合わせてタイムテーブルが組まれています。お子さんの帰宅時間と他の習い事の時間、送迎する親御さんのスケジュールを確認して、無理のない時間帯のあるスクールを選びましょう。スクールによっては、お休みした場合の振り替え制度を設けているところもあります。月謝は多少上乗せされることもありますが、気兼ねなくお休みができるので安心です。ご自身のお仕事の残業が多い方や、ご兄弟の多いご家庭は急なお休みを取ることも多いでしょうから、「今月ぜんぜん通えなかった」なんてことにならないよう振り替え制度のある教室を選ぶことをおすすめします。

レッスンの定員とコースの使用数

充分な指導を受けるために、レッスンで使用できるコースの数や、一レッスンの定員を確認しましょう。プールの1コース当たりの生徒数が10人なのか、20人なのか、人数により練習量には大きな差が出ます。また、先生一人に対する生徒数の少ない方が指導も多く濃くなります。幼児期のクラスでは、水に入ることに抵抗のあるお子さんが多く、ぐずってしまったり、途中で逃げ出してしまう生徒もいます。生徒数は少ない方がコーチの目が行き届くので、安心してお子さんを預けられるでしょう。

選手育成コースの有無

選手を育成するコースがあるかどうかも教室選びのポイントです。育成コースがあるスクールは、優秀なコーチが揃っており、質の高い指導を受けられる確率が高くなります。お子さんに水泳の素質があれば、それをコーチが見出し、育成コースに進めてくれたり、より技術を高めることができます。また、大会や記録会の案内が多く、通常コースの生徒でも出場のチャンスが増えます。出場やタイムの更新を目標に、お子さんのやる気が向上するでしょうし、目標を達成すれば成果と自信につながります。

コーチの指導内容

水泳は個々の指導が基本となり、コーチの指導力がお子さんの成長に大きく左右します。チェックするポイントとしては、実際に泳いで手本を示しているか・子どものやる気を引き出す声掛けができているか・子どものできていないところを見つけ適切な指導ができているか、などが挙げられます。体験教室で実際に確認したり、通っている親御さんに聞いてみましょう。

7.親の負担は?

月謝

スイミングスクールの月謝は5,000円~8,000円ほどで、野球などの他のスポーツ系の習い事と比較すると若干高めです。スクールによっては、年会費が必要なところもあります。大半のお子さんが小学校卒業まで通うことを考えると、幼児期からそれまでの長い期間に支払う額は決して安くなく、経済的な負担の発生が考えられます。お子さんが成長すれば支出も増えてきますから、家計を圧迫しないよう長い目で考慮しましょう。

小さな兄弟のケア

スイミングスクールでは、親御さんはレッスンが終わるまで見学室で待機してお子さんの様子を見学する方が多いです。小さなご兄弟がいて自宅に置いていけないご家庭は、兄弟を連れて見学することになります。お子さんが飽きてぐずってきたり、他の見学のお子さんとトラブルを起こしたりすることも考えられます。お子さんのためにお菓子やおもちゃを持参したり、他の見学者の方の迷惑にならないような配慮が必要となります。

大会への送迎、付き添い

お子さんが上達してくると、大会や記録会に出場する機会が増えてきます。ほとんどの大会は休日に開催され、スクール側がスクールバスなどを利用して送迎、引率をしてくれる場合は良いのですが、そうでない場合は親への負担が発生してきます。個人競技である水泳は保護者会と言った制度のないところが一般的なので、送迎は各家庭に任せられます。遠方となると一日仕事となり、休日にお仕事をされている親御さんやご兄弟の習い事と重なる場合の配慮など負担は増えるでしょう。

8.こんな子にオススメ!

  • 小さな頃から体力をつけたい!
    身体への負担を少なく、全身が鍛えられるスイミングは、年齢の低いお子さんでも無理なく体力や筋力を鍛えることができます。身体の基礎を作ることができるので、次に新しいスポーツを始めることになっても、他のお子さんより早く技術を習得できることが期待できます。
  • 生涯にわたってできるスポーツをさせたい!
    水泳は年齢や性別に関係なくできるスポーツです。自分のペースで行えるので、スイミングに通うのを日課にしている高齢の方も多いですね。お子さんはピンと来ないかもしれませんが、生涯にわたって続けられる特技があると言うのは、長い人生においてメリットとなるでしょう。
  • マイペースにスポーツがしたい!
    野球やサッカーなどの団体競技とは違い、水泳は個々で行うスポーツです。競技中の自分のミスで仲間に迷惑をかけることはなく、周りの目が気になったり、プレッシャーに弱いお子さんには向いているスポーツだと言えるでしょう。進歩の遅いお子さんであっても、自分にあった目標が設定できるので、人に合わせることなく自分のペースでスポーツを楽しむことができます。
  • 水への恐怖を拭いたい!泳げるようになりたい!
    水泳は学校の授業にも組み込まれているため、泳げないと子ども自身が悲しい思いをすることも・・・。水泳は他のスポーツと同じく生涯やらずに済むもの・・・でもありますが、大人になった時、川や海、プールに行く機会もあるでしょうから、そんな時万が一を考えても泳げるに越したことはありません。嫌な思いや危険な思いをしないよう、クロールぐらいはできるようにしておくと安心ですね。水への恐怖が強い場合、親御さんが教えるというのも難しいと思います。スイミングスクールなら、専門の知識を持ったコーチが子どもの気持ちに寄り添いながら継続的に指導してもらうことができます。また他の友達がいるというのも刺激になるでしょう。

全身を無理なく鍛えられるスイミングは小さなお子さんが始めるスポーツとして最適です。お子さんに合ったスクールを見つけ、長く、楽しく続けられると良いですね。

投稿者プロフィール

Yukari
Yukari
物心ついた頃からお菓子作りやハンドメイドにはまり、
暇を見つけては手を動かして、自己満足でお家時間を満喫しています。
毎日の暮らしをちょっとおしゃれに、楽しく、無理しない♪がモットー。
中学生と小学生、一男一女の母。
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