地震・台風・豪雨・竜巻・噴火…今「もしも」の時がやってきたとしたら、本当に必要なものは揃っていますか?用意するべきとは分かっていても、後回しになっていたり数年前から中を確認していなかったりしていませんか?今回は、「もしも」の時に最低限備えておきたい防災グッズリストを作成しました。何から準備したら良いか分からない方も見直しをしたい方も、この記事を参考にして防災グッズを揃えて確認してくださいね。
目次
1.家の安全は大丈夫?最初に避難先の確認を
防災グッズを揃える時、まず大切なのは避難先の確認です。もし今災害が起きたら、どこへ避難しますか?近くの避難所、高台、親戚や知人の家など選択肢は様々です。その他、在宅避難や車中泊という方法も考えられます。
①まずはハザードマップをチェック
②避難場所に応じた防災グッズを用意
そして状況が落ち着いてから、避難所に滞在する・車中やテントで生活する・親戚や知人の家に滞在させてもらうといった生活になるでしょう。どこへ避難するか・落ち着いたらどのように生活するかを複数パターン想定し、状況に応じて臨機応変に対応できる準備が必要です。それを家族全員でシェアしてルールを決めておくことも大切です。
もう一つ考える必要があるのは、外出先で災害に遭った時のこと。災害は自宅にいる時に起こるとは限りません。自宅には防災グッズが用意してあってもその時に持っていないと困った事態になってしまいます。普段から出かける時には【持ち歩き用の防災グッズ】を常に持っていると万が一の時に役に立ちます。
2.【自宅で数日過ごせる】防災グッズ
まず、在宅避難用の防災グッズ(家に置いておくもの)のリストを紹介します。
ダウンロードしてプリントして活用してください。
※ダウンロードしたファイルの無断転載、再配布等はご遠慮ください。
在宅避難用防災グッズリスト
現金
お札と小銭両方用意します。クレジットカードやキャッシュレス決済が使えなくなり現金でしか買い物ができないお店や公衆電話を利用する際に必要です。金額は家族の人数にもよりますが数千円~一万円はあると良いでしょう。緊急で買い物が必要になるものと言えば、人数分の水・食品(カップラーメンなど)・乾電池などが挙げられるので、それらを数回購入すると考えて、必要な金額を割り出してみてください。
通帳・印鑑・カード等の貴重品
大規模災害時には、身分証明書を使って本人確認ができれば現金が引き出せることが多いですが、通帳・印鑑・カード類はセットで準備しておきましょう。
ランタン
灯りは必要不可欠です。災害時にライフラインが途絶えてしまった場合、停電が回復するまでに約1週間程度かかることもあるそうです。キッチン用・リビング用・トイレ用と最低3個は用意しましょう。できれば部屋数分あると安心です。
ポリ袋
大中小とそれぞれ50枚程度あると良いです。水の運搬に使ったりトイレを流す際に使ったり、応急手当にも使えます。洗濯機が使えない時に洗濯をすることもでき、使い道はたくさん。枚数を多めに用意してきましょう。
ウェットタオル・ウェットティッシュ
水道が使えなくなってしまった時に便利です。お風呂に入れなくてもウェットタオルで拭くだけである程度の汚れはとれますし、食器類の汚れを取るのにも使えます。小さなお子さまがいる家庭では、おしりふきもストックしてあると安心。
口腔ケアグッズ
お口の健康状態は体にも影響があると言われています。少量の水でゆすいだりウェットティッシュなどで汚れを取ったりしても良いですが、液体ハミガキや歯ブラシ、シュガーレスガムなどの口腔ケアグッズは防災グッズに入れておきましょう。
乾電池
携帯ラジオやランタン・懐中電灯など、電池が切れてしまうと使えなくなる防災グッズは多いので、乾電池の予備が必要になります。
携帯ラジオ
停電してテレビからの情報源が途絶えてしまっても、携帯ラジオがあればその時に大切な情報が収集できます。電池を入れてきちんと動作するか事前に確認してください。
カセットコンロ・ボンベ
ボンベ1本で約60分使用できます。15~20本程度用意しておくと、約1ヵ月分になります。
非常食
非常食は最低3日分、余裕があれば1週間分は備蓄しておきます。防災グッズとして販売されているものでも良いですが、お子さまはあまり食が進まないことも考えられます。食べ慣れているレトルト食品や美味しく食べられるフリーズドライ食品に加え、お菓子類やシリアル系も用意しておくと良いです。
水
水の必要量は1日2ℓ×7日分×家族の人数分となります。
クーラーボックス
停電時の冷蔵庫代わりになります。
新聞紙
朝刊10日分程度用意します。新聞紙を使って簡易的な食器やスリッパを作ったり防寒グッズとして使用したり、ケガをした際に添え木代わりにもなります。
ラップ
大容量のタイプを数本用意しておきましょう。新聞紙と合わせて防寒グッズとして使用する・食器にラップを敷いて食器洗いの水の節約をする・ケガをした際の止血に使用する等、多目的に使えます。
災害用簡易トイレ
お手洗いは必要不可欠です。自宅にいても水道が止まってしまうことがあるので、防臭袋と凝固剤がセットになったものを家族の人数分用意しておきます。
リュックサック・エコバッグ
災害時は、余震が起きた際に頭を守ったりお子さまと手を繋いだり抱っこをしたりするので両手がふさがらないようにしておいた方が安全です。買い物に行ってもスーパーの袋がないことが多いですし、重たい荷物を肩から下げて運ぶのは大変なので、背負うことができるリュックサックはとても活躍します。
運動靴
外だけでなく室内もガラスや食器などが割れて危険な状態になっていることが考えられるので、部屋の中でもケガをしないように靴を用意しておきましょう。寝る時に枕元に置いておくと良いです。
スリッパ
室内用のスリッパもあると安心です。釘を踏んでも貫通しないインソールの入った防災用のルームシューズも販売されています。
ヘルメット
頭部を守るヘルメットは重要なアイテムです。屋外で行動する際に必要なので、家族分用意します。
ヘッドライト
夜間に作業する時はヘッドライトがあると便利。できれば家族の人数分あると良いです。
丈夫な手袋
散らかった部屋を片付ける時、素手では危険なものが沢山あります。丈夫な皮手袋、もしくは軍手は必需品です。
ほうき・ちりとり
手袋と同じく、部屋の片づけの必需品。電力が途絶えていると掃除機は使えません。そんな時でもほうきとちりとりがあれば部屋の安全を確保できます。
ホイッスル
声の代わりに助けを求めることができるホイッスルは、靴やスリッパなどと一緒に寝室に置いておきましょう。
救急セット
災害時には薬品が不足することが多いので、各家庭でしっかり用意しておきましょう。100円均一で揃うものも多いですよ。
3.【非常持ち出し用】防災グッズ
避難場所へ行く際に持ち出せるように、リュックサックの中に必要なものを入れて用意します。玄関や車などすぐに持ち出せる場所に置いておきましょう。
ダウンロードしてプリントして活用してください。
※ダウンロードしたファイルの無断転載、再配布等はご遠慮ください。
非常持ち出し用防災グッズリスト
レインコート
スリッパ
レジャーシート
マスク
カイロ
救急セット(アルコール消毒液・絆創膏・薬・体温計)
口腔ケアグッズ
ポリ袋
ラップ
新聞紙
ティッシュ
ウェットティッシュ
懐中電灯
モバイルバッテリー(予備の乾電池)・充電器
携帯トイレ
飲食物(飲料水+軽食)
貴重品(通帳のコピー・現金)
家族・親戚・友人等の連絡先リスト
ホイッスル
オムツや生理用品
非常持ち出し用防災グッズを用意する際に気を付けたいこと
必要なものを十分に入れた鞄は、リュックと言ってもかなりの重さになります。一度用意したら実際に背負ってみて、その重さのリュックを背負ったまま避難場所まで行くことができるのか体感しておくことが大切です。
4.【持ち歩き用】防災グッズ
もし外出先で被災したら…いつどこで起こるか分からない災害に備えて、通勤時やお出かけ時には防災グッズを持ち歩いていると安心です。鞄のポケットやポーチに収まるものが多いので、「荷物が増えるから」と敬遠せずにもしもの時に備えておきましょう。
ダウンロードしてプリントして活用してください。
※ダウンロードしたファイルの無断転載、再配布等はご遠慮ください。
持ち歩き用防災グッズリスト
マスク
救急セット(常備薬・絆創膏)
携帯用歯ブラシ
ポリ袋
ウェットティッシュ(携帯用除菌シート等)
モバイルバッテリー・充電器
携帯トイレ
チョコや飴などの軽食
家族・親戚・友人等の連絡先リスト
ホイッスル
帰宅支援マップ(スマホアプリもあります)
5.お子さまの安心・安全を守るため
災害が起こると、子どもたちの不安はとてつもなく大きくなります。避難場所にいても自宅にいても、少しでも安心して過ごしてもらえるようにお子さま用のグッズも備えておきたいですね。
ダウンロードしてプリントして活用してください。
※ダウンロードしたファイルの無断転載、再配布等はご遠慮ください。
お子様用防災グッズリスト
おしりふき
粉ミルク(携帯に便利な液体ミルクもあります)
母子手帳
おもちゃ(遊び慣れたもの、折り紙、塗り絵、色鉛筆、トランプ等)
絵本数冊
抱っこ紐
爪切り
子ども用の靴やスリッパ
好きなおやつ
アレルギーに応じた非常食
保育園や学校の連絡先リスト
お子さまによって必要なものや喜ぶものは違います。災害時には水や食料などが支給されることも多いですが、子どもに合ったものがその中にあるとは限りません。特にアレルギーに対応した食品や、食べ慣れている好きなおやつや絵本などがあると少しでもストレスが軽くなるでしょう。
大人は片付けに追われますし、慣れない場所や不便な生活の中で大きなストレスを抱えます。その時に、電気を使わずに楽しめるおもちゃ(トランプやUNO、絵本等)があるとパパやママ自身も心が落ち着くはずです。
6.防災グッズを揃える時におすすめ本
もしもの時に備えて、防災グッズはしっかりと準備しておきたいもの。いざという時に買い物もできないことを想定して、きちんと下調べをした上で備えておきたいですね。防災グッズはもちろん、いつか来るその時にネット環境が使えなくなる可能性もあるので防災マニュアル本も防災グッズの中に入れておくといいですよ。
ポプラ社『防災イツモマニュアル』 (2020)
ベストセラー「地震イツモノート」の実践版。今回の記事を書くにあたっても参考にさせて頂きました。地震・台風・豪雨災害への備え方や災害時のガス・電気・水道に関する豆知識やアイデアも豊富に記されています。イラストも多いので分かりやすいですよ。
株式会社学研プラス『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』 (2017)
アベナオミ 著
こちらも今回の記事作成にあたって参考にさせて頂きました。今小さなお子さんを抱えているパパやママにもまだまだ記憶に新しい東日本大震災。地元・宮城で被災した著者が、自身の経験を踏まえて書かれた防災アイデア本です。「自分の身は自分で守る」とよく聞きますが、小さなお子様を抱えている家庭では自身だけでなく小さなお子さんの命も守らなければなりません。実際に小さなお子さんを抱えて被災されたからこその「これさえあれば」「これを使えばこんなことも」のような他の本には載っていない目からウロコのアイデアが満載。かわいいイラストも多く読みやすい本なので、子育て中のママには是非読んで頂きたい一冊です。
辰巳出版『子どもの命と未来を守る!「防災」新常識~パパ、ママができる!!水害・地震への備え』(2021)
地球温暖化の影響で毎年のように豪雨災害が起こっている今。新型コロナウィルスの影響で日常が大きく変わった今。そんな今現在の社会情勢から見た災害への備え方について考えた1冊です。アナウンサーとして社会問題や数々の災害を報道してきた著者だからこそ考えること、様々な専門家との対談で得たこと、防災のヒントがたくさん記されています。妊娠中のご家庭、乳幼児を抱えているご家庭、障がい児を抱えているご家庭、要介護者のみえるご家庭、自身の家庭環境から考える災害への備えが分かりますよ。
『レスキューナーが教えるプチプラ防災』
阪神淡路大震災で被災したことを機に国際災害レスキューナースとして活躍し、近年の震災や豪雨災害でも救助を行った経験のある著者が考える防災術。高い防災グッズを買っても使い方の知識を知らなければ意味がない、本当に知っておかないといけないのは災害に関する正しい知識と身近なものを代用するというテクニック!「物を備える」のではなく「災害時の命と健康を保つために必要な知識」が備えられる1冊です。
「備えあれば憂いなし」と言います。一度揃えたら済むものや100円均一で揃うものも多いので、大切な家族を守るためにも少しずつできるところから防災グッズの準備を進めましょう。
最終更新日 2024年10月21日
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