1日2回食となり、食べられる食材が増えるなど大きな成長が見られる離乳食中期。ペースト状のものが中心だった初期の頃とは離乳食の作り方や進め方が変わるので新たな悩みも出てきますよね。今回は離乳食中期(ゴックン期)の進め方をまとめてみました。食べられる食材や量、つまずいた時のコツも紹介していきます。食べられる食材が増えることで調理のバリエーションも増えるので、ママも楽しみながら進めていきましょう!
目次
1.離乳食中期に移行する目安は?
ペースト状のメニューが中心だった離乳食初期を過ぎ、次は「モグモグ期」とも言われている中期へと移行します。どんなタイミングで移行すれば良いのか迷ってしまうと思いますが、移行の目安としては
- 少し水分量を減らしたものもモグモグしながら食べられる
- 舌と上あごを使ってつぶすことができる
- 離乳食を始めて2ヶ月程経過した
- 食べられる量が増えてきた
- スプーンに慣れてきた
このような項目が挙げられます。すべてをクリアしてからでなければいけないわけではなく、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ中期のメニューに挑戦していくと良いです。赤ちゃんにとっても、それまで食べ慣れていたペースト状のものから食感や味が変わることで離乳食を嫌がってしまうこともあるかもしれません。そんな時は無理をせず、赤ちゃんの様子や好みに合わせて進んでいきましょう。
2.離乳食中期(7・8ヵ月ごろ)に食べられる食材やメニュー
中期は、食べられる食材が増えて赤ちゃんが色々な味や食感を知る時期です。ペースト状のものが中心だった初期の頃とはどのように変わるのか、食材やメニューについて紹介します。
どんな食材が食べられる?
初期の頃と同じく、「炭水化物」「タンパク質」「ビタミン類」をバランス良く食べてもらうのが理想。2回食が定着する時期なので、どんどん食材の種類を増やして味や食感を楽しめるよう工夫していきたいですね。離乳食中期に食べられる食材の例を栄養素ごとに紹介しますね(中期の頃から取り入れることができる食材にアンダーラインを引いています)。
- 炭水化物・・・お米・食パン(耳以外の部分)・うどん・スパゲッティなど
- タンパク質・・・豆腐・鯛・ヒラメ・カレイ・しらす・きなこ・納豆・高野豆腐(もどさずにすりおろして使用)・卵黄・卵白(卵黄に慣れてきたら)・ささみ・ツナ・鮭(塩鮭ではなく生鮭)・かつお節など
- ビタミン類・・・野菜(ほうれん草・小松菜・大根・人参・トマト・ブロッコリー・かぼちゃ・キャベツ・かぶ・じゃがいも・さつまいも・玉ねぎ・里いも・とうもろこしなど)、果物(りんご・みかん・バナナ・ぶどう・いちご・桃・すいか・キウイなど)・海藻類(のり・青のりなど)
そして離乳食中期には、これらの食材を使った以下のような献立を組み合わせていきます。
・7倍がゆ~5倍がゆ
・きなこがゆ
・コーンリゾット
・ブロッコリーと納豆がゆ
・トマトうどん
・にんじんささみうどん
・しらすと青のりがゆ
・里いものあんかけ
・ブロッコリーの白和え
・パンプキンサラダ
・ツナと大根のスープ煮
・にんじんと大根のみぞれ汁
・さつまいもとバナナのきなこ和え
・キャベツとささみの和え物
・玉ねぎ入り野菜たっぷりスープ
・トマトのスクランブルエッグ
取り入れられる食材が増えることによって、離乳食のバリエーションがとても豊かになりますね!赤ちゃんも初めての味や食感に戸惑いつつも、新しいお気に入りの食べ物を新たに発見できるかもしれません。
3.離乳食中期(7・8ヵ月ごろ)の離乳食の作り方ポイント(かたさ・味付けなど)
かたさの目安
指で簡単に潰せるくらいの柔らかさが目安です。大きさは、1粒が2mm角くらいのみじん切りからスタートして、慣れてきたら3~4mm角程度の大きさにしていきます。最初から粒々の状態ではなく、初期の頃のように滑らかにしたものの中に2mm角くらいの大きさにしたもの混ぜていくと移行しやすいですよ。また、初期のようにブレンダーで攪拌したり裏ごししたりせず、すり鉢やフォークを使って軽く潰しただけの状態にもチャレンジしていきましょう。食べにくい食感のものはとろみ付けをすると喉の通りが良くなります。
味付け
中期に移行しても、これまでと変わらず基本的に味付けは不要です。だしをうまく使いながら素材の味を楽しみます。初期の頃との違いは、青のりやきなこといった風味付けできるものが新たに加わる点です。そのままだとむせてしまうので、おかゆやスープなどによく混ぜこんであげましょう。少し加えるだけで風味が豊かになります。
・野菜だし・・・野菜を煮込んだ時に出るだし
・昆布だし・・・表面を拭いた昆布1枚(目安5g)を500mlの水に1時間程浸し、中火にかけて沸騰する前に昆布を取り出します。最後にひと煮立ちさせたら完成
・かつおだし・・・水500mlを火にかけ、沸騰したらかつお節を10g入れて火を止めます。5分程そのままにしておき、茶こしでこしたら完成
・ささみだし・・・ささみと野菜(玉ねぎ・キャベツなど)を煮込んでとるだし
かつお節やささみが取り入れられるようになるので、だしのレパートリーも増えますね。だしは素材そのものの旨味が感じられるので、ぜひ取り入れてみてください。食べが悪くなったり、味付けにつまずいた時は、市販の出汁やスープの素を取り入れてみるのもおすすめですよ。
4.離乳食中期(7・8ヵ月ごろ)の進め方(1日のスケジュールや量など)
1日2回の食事が定着する離乳食中期のスケジュールや目安の量を紹介します。
離乳食の回数と1回の食事の目安量
離乳食は1日2回が基本になります。この頃、1日に必要な栄養の30%程度を離乳食から摂取するようになるので、各栄養素の目安量があります。
- 炭水化物・・・7倍がゆ(~5倍がゆ)50g~80g
- ビタミン類・・・野菜や果物20g~30g
- タンパク質・・・魚や肉10g~15g、豆腐30g~40g、卵黄1個分~全卵1/3個分
乳製品50g~70g
(※どれか1品を選んだ場合の目安量)
このように目安量が決まっているとはいえ、その日の赤ちゃんのコンディションによって食欲や機嫌はまちまち。そこで「全然食べてくれなかった…」と焦る必要はありません。まだ授乳もある時期ですし、2~3日で栄養バランスがとれるようにしていきましょう。
1日のスケジュール例
6:00 起床・授乳
10:00 離乳食+授乳
14:00 授乳
18:00 離乳食+授乳
20:00 授乳・就寝
1日2回の離乳食は、間に4時間程度開けるのが理想です。その時の各ご家庭の都合に合わせて大体のスケジュールを決めたら、なるべくその時間を守って生活リズムを作ってあげましょう。新しい食材に挑戦するのは平日の午前中にしてください。
5.離乳食中期の不安や疑問
初期の頃はとろとろのものしか食べられなかった子が、上手にもぐもぐしながら形のあるものを食べている姿を見るのは感慨深いものがあります。その反面、様々な食材を使ってバリエーション豊かな献立を作らないと!とママがプレッシャーを感じる時期でもあります。そんな離乳食中期の不安や疑問についてお話します。
「どのように献立を組み立てたらいいの?」
素材や味、食感に栄養バランスなど考えなければいけないことが沢山あるので、中期の頃から離乳食作りに悩むママも多いでしょう。特に献立作りには頭を悩ませがちですが、離乳食の頃の献立の基本は「主食」と「おかず」この2つを組み合わせていくこと。例えば、パターン①主食(おかゆ)+野菜とタンパク質を使ったおかず、パターン②タンパク質を使った主食(きなこがゆ)+野菜を使ったおかず、パターン③野菜を使った主食(トマトリゾット)+タンパク質を使ったおかず(ささみあんかけ)、このように主食とおかずを合わせて3種類の栄養(炭水化物・タンパク質・ビタミン類)が摂れるようにします。余裕がない時には、1つのお皿で全ての栄養がとれるもの(丼ものなど)を作ってもいいでしょう。
「食べてくれない日があるけれど、栄養が足りているか心配」
新たな食材が加わったり食感が変わったりすることや、赤ちゃん自身の食べムラが始まったりすることで、中期の頃から離乳食を食べない日が出始めることがあります。これは先述の通り、「1食の離乳食を食べなくても2~3日で帳尻を合わせていく」という考えの下、無理せず進めていくことが大切です。また、「味見」をしてみることもおすすめです。
柔らかくしたつもりでも実際に歯を使わずに食べてみたらとても潰しにくかったり、ザラザラして飲み込みにくかったり、旨味を感じなかったりすることも・・・。味見をすることで「もう少ししっかり煮よう」「旨味が足りないからだしを使おう」「もっととろみをつけてみよう」といった改善点が見つかるかもしれませんよ。もちろんそれでも食べてくれない日もあるでしょう。煮詰まってしまった時は、体重を確認したり、地域の保健センターで相談してみるといいですよ。
離乳食中期は赤ちゃんの味覚の幅がグンと広がっていく時期です。悩みや不安も出てくると思いますが、新しい美味しさに気が付く赤ちゃんの表情を楽しみにして、ママも赤ちゃんも無理せず焦らず進めていってくださいね。
最終更新日 2024年8月17日
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