子どもの習い事として昔から定着している野球。最近ではアメリカのメジャーリーグで大きな活躍を遂げる日本人選手も増えているので、そんな姿に憧れて「野球がやりたい」と言う子もいるでしょう。でも野球を習うにはどうしたらいいのでしょうか?少年野球?スポ少?他の習い事と比べると情報も流通しておらず、探しにくく感じるかもしれません。そこで今回は、幼児・小学生向けの野球教室(スクール)の選び方をまとめてみました。
1.野球の習い事とは?
①少年野球の基本
軟式野球と硬式野球の違い
- 打球
軟式ボールはバットに反発力が吸収され、打球が飛びづらくなります。ボールを潰さず運ぶように打つことがポイントとなります。打たれた球は良く跳ねるので、バウンドを合わせるのが難しい打球となります。バットに強く反発する硬式ボールは、バットの芯で捉え打つことで飛距離とスピードのある打球となります。打たれた球は跳ねづらいのが特徴で、野手は腰を低くして受け止めることとなります。 - 投球
軟式ボールはボールを潰さず押し出すように投げる一方、硬式ボールは回転数を上げてボールの伸びを上げるために、指でボールを潰す感覚で投げることがポイントとなります。また硬式ボールは投げるときに肩の力が必要となってきます。 - 道具
バット…軟式用バットはゴムやカーボン素材が、硬式用のバットは金属製が主流となっています。
グローブ…軟式用グローブは柔らかめで子どもでも扱いやすいですが、硬式グローブはボールを捕った時に痛くないように固く出来ています。
このように、ボールの違いでプレースタイルや体の使い方、道具にも違いが現れます。
練習内容
②野球の習えるところ
スポーツ少年団
野球スクール
リトルリーグ、シニアリーグ
子どものうちから硬式野球を行う良い点は、いずれ高校生や大人になれば、野球は硬式野球が主流になります。硬式野球と軟式野球ではフォームなどが替わってくるので、ずっと野球をやりたい、プロ選手を目指したいと目標を持っているお子さんには、最初から硬式野球を選択するのが近道かと思われます。
2.メリットとデメリット
野球を習うことのメリット
- 礼儀や協調性が身につく
日本で歴史の深いスポーツである野球は、礼儀に厳しいスポーツでもあります。コーチや保護者、チームメイトへのあいさつに始まり、試合では相手チームへの礼儀など、集団行動や社会での礼儀が小さいうちから身につきます。また、野球は団体で行うスポーツです。特に野球は、仲間を塁に出すために自分の打順を犠牲にしてフライや送りバントを打つこともあります。守備での連携も仲間との協力なくしては成り立ちません。そういった協調性が自然と育っていきます。 - 責任感が生まれる
ピッチャー、キャッチャー、ファーストなどポジションごとに役割のはっきりしている野球は、そのポジションへの責任を一人で担うことになります。打席にもその時々の役割があり、自分が頑張らなければならないという使命感がうまれ、チームに貢献できた時には自身への達成感に繋がるでしょう。 - 個性が伸ばせる
野球は各ポジションごとに役割があります。ショートなら動きの俊敏性や視野の広さが必要であるように、ポジションごとにその特徴も違うので、「足が速い」「俊敏性がある」「打率が良い」など個性が反映されたポジションを与えられます。そのためお子さんの良いところ、得意なところを伸ばすことができます。 - 基礎体力がつく
試合の走塁や守備のダッシュのために、練習での走り込みはメニューのルーティンとなっています。また、ヒットやホームランを打つための素振りの練習も、重いバットを振り続けることにより腕力や体幹が鍛えられます。外で遊ぶ機会が減っているいま、練習の積み重ねにより確実に体力がついていくことは親としてもうれしいことですね。
野球を習うことのデメリット
- 親のサポートが必要
団体スポーツの習い事に共通して言えることですが、当番や試合の付き添いなど親のサポートはつきものです。詳しくは、別の項目でご説明します。 - 洗濯が大変
野球はグランドで行うスポーツですから、ユニフォームや練習着の泥汚れは付き物です。洗濯機では落ちにくい泥汚れは手洗いをしなければなりません。試合が連日続く時には、その日のうちにユニフォームの洗濯をする必要が出てきます。 - 遠征や合宿がある
所属するチームにもよりますが、遠方での試合に頻回に参加したり、合宿を行うチームもあります。そうなると親への時間的、経済的負担はもちろん、子どもにとっても余裕のない生活を送ることになります。学校の宿題がやれるか、心身ともに負担はないか、スケジュールの確認とともに親子で話し合いましょう。また試合は週末一日がかりとなることが多く、家族揃ってのお出かけも難しくなってきます。 - 道具の購入費用がかさむ
他の習い事と比べ、野球はバット、グローブ、スパイクをはじめ必要な道具も多く、それぞれの価格も高めです。ウエアの費用も練習着、ユニフォーム共に他のスポーツより高くつきがちです。さらに成長にあわせて買い換えていく必要もあります。
3.いつから始める?
野球の団員募集は小学1年生からのところが多いです。ほとんどのチームは小学校4年生以下と5,6年生でチームを分けて活動します。未就学児でも入れるチームやスクールもあり、最初のうちはボールやバットに沢山触れて、野球に慣れ親しんでもらうことを目標としているチームが大半です。遊び感覚で楽しく野球がスタートできるのでその点は安心ですが、大きな小学生と一緒にやるのは不安もあるかもしれません。お子さんの気持ちにも寄り添いながら考えましょう。
小学高学年から始めるのも決して遅くはありません。中学校の部活から野球を始めて芽を出す子もいますので、興味を持った時が始め時です。いつ始めるにせよ子どものやる気が大切ですが、親が子どもに野球を習わせたい、興味を持ってほしいという場合には、プロ野球の試合観戦やTVの中継試合を一緒に観てみるといいでしょう。
同じチームを応援したり、好きな選手を見つけたりするうちにお子さんの興味も湧いてくるかもしれません。野球をやっているお友達がいれば、その子の応援に行くのも良いですね。休日に親子でキャッチボールをしてみるのもおすすめですよ。
4.月謝の相場
月謝
年会費
スポーツ保険
遠征費
イベント費
5.必要なもの
※チームによって必要なものや指定品が異なってくるので、入団が決まってから確認して購入しましょう。
グローブ
グローブは軟式・硬式の違いのほかにポジションによっても種類が異なります。価格も5,000円~20,000円と幅広いです。小学校低学年で購入するのであれば、大きなサイズへの買い替えも見込まれるので、最初は5,000円くらいの安めのものを買うことをお勧めします。
グローブは傷みの激しい道具ですので、日々のお手入れが大切です。土を落とすブラシや、グローブオイルでのメンテナンスも大切です。お手入れグッズはセットで2,000円程度で購入できるものもあります。
バット
相場は5,000円~20,000円くらいです。軟式用バットは5,000~10,000円程で購入できますが、硬式用のバットは20,000円以上になるものもあります。バットもグローブと同じく素材や、長さ、重さなど種類があり、お子さんに合ったものを購入しましょう。入団後、チームや仲間のバットを振らせてもらって、そこから自分の使いやすいものを購入すると良いです。
スパイク
スパイクの相場は3,000~10,000円です。スパイクは足の成長とともに買い替え、お子さんの足型に合った履きやすいものを選びましょう。小さなうちは紐ではなく、マジックテープ式が便利です。チームによってはトレーニング用のアップシューズを別に購入しなければならないところもあります。
ユニフォーム
ユニフォームはチームで指定されている場合がほとんどです。上下のユニフォーム以外にも、帽子、ストッキングなどを購入し、合わせて15,000円~20,000円くらいになります。
アンダーシャツ
アンダーストッキング(靴下)
ストッキングの下に履くアンダーストッキングは、指先やかかとなど消耗の激しいものなので、安いもので十分です。3足組1,000円くらいから揃っています。
練習着
帽子
チーム指定の帽子を練習時も着用するチームがほとんどですが、練習は別のものを使用するチームもあります。価格は2,000円前後でこちらも白が主流となっています。
ベルト
バッグ
道具を持ち運びするバッグは5,000円くらいからそろっています。
他に必要に応じてバットケース、バッティング用の手袋、遠征時のお弁当を入れるクーラーボックス、冬場はベンチコートなどの防寒着などがあります。
※家での練習にあると良いもの
本格的に野球をするようになれば、家での練習も欠かせません。できる範囲で家で練習できる環境を整えられるといいでしょう。
ボール
軟式、硬式とチームのスタイルに合ったボールを購入しましょう。2~12球のセット売りがあります。価格は2級セットの軟式球で1,000円程度になります。
バッティングネット
家でのバッティング練習に欠かせないネット。6,000~20,000円くらいが相場です。コンパクトに収納して持ち運びができるものもありますよ。他にもバッティングフォームを確認するための姿見(鏡)があると自宅での練習により打ち込むことができます。
6.どこに通う?選び方のポイント
通いやすさ
練習日程
チームのレベルや雰囲気、コーチの指導方針
費用
7.親の負担は?
当番制度
遠征試合や合宿の付き添い
自宅練習の相手
8.こんな子にオススメ!
仲間とスポーツを楽しみたい
体力をつけたい
礼儀や社会性を身につけたい
野球は親の負担もありますが、それ以上に得るものもたくさんあります。野球を通して、子の成長を見られるのも喜びのひとつとなるでしょう。お子さんに最適なチームやスクールを見つけ、親子で楽しく参加できるとよいですね。
投稿者プロフィール
- 物心ついた頃からお菓子作りやハンドメイドにはまり、
暇を見つけては手を動かして、自己満足でお家時間を満喫しています。
毎日の暮らしをちょっとおしゃれに、楽しく、無理しない♪がモットー。
中学生と小学生、一男一女の母。
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